商品先物取引　「切り札をさがせ」: 金　米雇用統計も低下の見通し

2023年4月7日金曜日

金　米雇用統計も低下の見通し

おはようございます。

今晩の米市場は祝日グッドフライデーにため株式、商品市場は休場。債券市場は短縮取引となります。ただ注目される米3月雇用統計は22:30に発表されます。市場予想で非農業部門雇用者数が前月の31.1万人増から23.9万人へと大幅に減少することが見込まれています。今週、雇用動態調査により求人件数の減少が示され、またADP雇用者数も大幅減少。景況感を示す経済指標も低下し景気減速懸念が高まってきています。昨晩は雇用統計を見極めようとポジション調整により小動き。NYダウは前日比2.57ドル安の33485.29ドル、ナスダックは91.095ﾎﾟｲﾝﾄ安の12087.956、S＆P500は14.64ﾎﾟｲﾝﾄ安の4105.02。

【金標準先物　日足】

＜OSE投資部門別建玉内容　金>

昨日発表されている3/31時点（終値8437円）の国内OSE投資部門別建玉内容では一般玉の売り越し増加、海外玉の買い越し増加が際立って示されています。わかりやすく言えば8000円を超える水準からは一般玉の多くは売り越しポジションをとり苦しい展開を強いられている状態です。金融システム不安は当局らの対応で一旦はおさまっているように見えますが安全性の高いMMFに資金流入の動きが見られており、安全資産への資金逃避の動きは続いているようです。金融不安だけではなく景気減速に向けて、また米金融政策の転換を見越し市場は動いてきています。今晩の米雇用統計はその過程の通過点。

【白金標準先物　日足】

＜OSE投資部門別建玉内容　白金＞

白金の投資部門別建玉内容では2月のボトムで一般玉買い法人玉売りの構図がMAX。それから緩やかなポジションと共にポジションがそれぞれ縮小してきています。今週4200円を超え、一般玉の利食いと法人玉の整理商いといった内容であることが推測されます。この傾向は続くとみられます。また「金」売り「白金」買いのポジションをとっている一般投資家も少なくないとみられ、「金」の大幅上昇により資金ショートのため「白金」の買玉だけ手仕舞いし、「金」売りを維持するための証拠金に充てるといったケースも多くみられます。来週には米バイデン大統領が新たな排ガス規制案を発表する見通しで需給は今後引き締まっていくとみられ下値は堅調か？