2023年3月3日金曜日

金 米長期金利4%台 債券売り金買いへ?

おはようございます。

 米利上げ長期化観測でドル円が一時137円台に到達。昨晩発表された米新規失業保険申請件数は市場予想を下回り、労働市場の強さが確認され利上げ観測が強まり米長期金利が上昇。ドル円は1ドル137.09円(22:59)までドル高円安が進みました。米株式は取引序盤はハイテク株が相場の重しとなり上値の重い展開でしたが、タカ派と知られる米ボスティック・アトランタ連銀総裁が、一部には利上げ幅50bpの可能性も指摘されている3月FOMCで25bpの利上げを支持すると述べたことで利上げ長期化への警戒感が薄れ株価は反発しました。NYダウは前日比341.73ドル高の33003.57ドル、ナスダックは前日比83.497ポイント高の11462.981、S&P500は前日比29.96ポイント高の3981.35。

【東京ドル円 日足】

ドル円は137円台まで回復し200日移動平均線が抵抗線として意識される水準となっています。FEDウォッチでは3月FOMC(3/22)での金利予想は25bp利上げが68.6%、50bp利上げが31.4%となっています。3/11からFRB高官らがコメントを控えるブラックアウト期間(FOMC開催週の前々週の土曜日から)となりますが、タカ派発言がこれまでも多く市場が楽観視しないように利上げ姿勢を示してきたと言えます。

【金標準先物 日足】

OSE金標準先物2月限は発会から翌日から5営業日続伸で前日比30円高の8059円(11:22現在)。NY金4月限は前日比4.9ドル安の1840.5ドルと米長期金利上昇が上値を重たくしていますが、ドル円が一時1ドル137円に乗せるなど、円建て金価格は堅調にジリ高の展開となっており年初来高値8098円(1/25)を目指す展開になっているとみられます。今晩はISM非製造業景気指数が発表されます。来週10日に発表される米雇用統計に向けても労働市場の強さ、またインフレ高止まりを意識した市場の動きになるとみられます。ただ利上げ長期化観測が強まることで米長期金利が上昇してきていますが、金利上昇が必ずしも金の下げ要因となるのではなく、債券売りも誘うことになりますので「債券」から「金」へと資金流入の要因にもなるとみられます。NY金は反発した2/28以降取組高が増加してきています。売り一巡後に投機買いが再度入ってきている可能性もありそうです。

【白金標準先物 日足】

OSE白金標準先物は前日比24円高の4152円(11:22現在)。NY白金4月限は前日比1.4ドル高の963.2ドルと小幅な動きでしたが947.9ドルに位置する200日移動平均線を上回った水準を回復したことで投機買いが再度入ってきている可能性があるとみています。3/1 時点でNY白金総取組は再び7万枚を回復。国内OSEの投資部門別建玉内容でも2/24時点(終値4076円)では一般玉買い・法人玉売りの構図にまだ変化が見られず今週の展開からすると買い方優勢の展開になりつつあります。南ア電力不足の問題で需給に直接影響が出てくる可能性もあることからドル建て1000ドル以下は安値圏と捉えておくべきと考えます。

 

 

 

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