おはようございます。
ロシアのプーチン大統領はウクライナ東部の親ロシア派支配地域の独立を承認して、平和維持のための派兵を命じました。この地域の紛争を停止するよう定めた「ミンスク合意」についてはウクライナ側の違反によって履行されておらず既に存在しないとしています。一方の西側諸国についてはこれを「侵攻の始まり」として解決の糸口は見えず互いの主張は平行線のまま情勢は悪化してきました。24日に予定されていた米露外相会談も中止となり、米欧は経済制裁を発表。以前の東西冷戦後の世界秩序が揺さぶられる事態に発展してきています。ロシアが近く、ウクライナ首都キエフを標的にしてくるといった懸念が生まれてきています。米株式はリスク回避が強まり、昨晩の米株式市場ではNYダウが前日比464.85ドル安の33131.76ドルで5営業日続落。終値ベースでみると最高値の36799.65ドル(1/4)から下げ幅は9.96%の下落となっており調整入りとされる10%の下げにほぼ達しています。ナスダックは前日比344.029ポイント安の13037.487で5営業日続落、S&P500は前日比79.26ポイント安の4225.50で4営業日の続落です。為替ではリスクオフの円買い圧力はあるものの、ロシアに近い欧州でのリスク回避の動きが強くユーロが売られドルが買われやすくなっており、円高ドル安に大きくは振れていません。
【金標準先物 日足】
ウクライナ情勢の緊迫化からNY金は高止まり。昨日の天皇誕生日で国内が休場中、NY金は2日続伸し1910.4ドルの終値。22日晩には1918.3ドルの高値をつけ昨年6月の1919.2ドル(6/1)に迫っています。ヘッドラインによって右往左往する神経質な展開ですが、リスク回避による安全資産への需要は高まっているようでNY総取組高は61万枚台まで増加。リスクオフによる円買いも115円割れ程度でおさまっており益々円建ての「金」価格は上昇しやすい環境。本日新甫発会で23年2月限が取引開始。寄付き7049円の史上最高値更新でスタートし11:21現在7067円。【白金標準先物 日足】
先週末の4003円(2/18)以来3日ぶりに直近高値を更新。本日から始まった23年2月限は寄付き3979円でスタートしてから徐々に値を切り上げ4009円(11:01)まで上伸しています。リスク回避により株式市場が警戒ムードの中、白金は金に追随する動きになっています。200日移動平均線を優に上回っており昨年11月の高値4050円(11/17)に迫る展開になると予想しています。NY白金でも総取組高は増加中ですが、まだ6万枚台で増加余地は大きいと考えます。
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