2022年6月14日火曜日

金 米利上げ観測6月7月FOMCで75bpずつの引き上げに修正?

 米株式は大幅な利上げ見通しによって景気後退懸念が高まり4営業日の続落となっています。NYダウは前日比876.05ドル安の30516.74ドル、ナスダックは前日比530.799ポイント安の10809.225、S&P500は前日比151.23ポイント安の3749.63で、主要3指数ともに年初来安値を更新。先週末に発表された米5月消費者物価指数が予想以上の伸び率となり、今週開かれる米FOMC(連邦公開市場委員会)において政策金利の引き上げ幅を0.75%とする見方が広がりました。米WSJ紙で大幅な利上げが検討されているといった報道や先週のバークレイズ、ジェフリーズに続きJPモルガン・チェースは今週の利上げ幅見通しを0.75%に修正、ゴールドマン・サックス・グループ、野村ホールディングスのエコノミストらは6月、7月の利上げ幅予想をそれぞれ0.75%ずつに修正変更しています。FEDウォッチでは今週のFOMCでの金利予想は98.1%の確率で利上げ幅0.75%が再優位。

<<FEDウォッチ利上げ予想>>

【金標準先物 日足】

昨日は4/20以来約2か月ぶりに8100円台まで上昇。やや高値経警戒感から利確の売りによって上値が抑えられると、夜間立ち合いからはさらに値下がりペースが速まり、NY時間で株式の下落が大きくなるにつれリスク商品全般が売られる展開となり国内円建て金価格も7818円(23:31)まで急落しました。今朝の寄り付き直後日中取引でも7810円(9:34)まで売られています。ただその後売りが一巡すると下げ過ぎとみる買戻しがみられ反動高。正午過ぎには日銀が国債買い入れのオファー日程の追加、オファー金額を増額すると発表したことで再度134円台前半から後半に円安に振れたことも押し上げ要因となっています。米CPIによって米利上げ観測が急速に強まったことが「金」をはじめ、株式が急落、米長期金利が急上昇した要因ですが、市場は常に先取りの動き。FOMCで0.75%の利上げ幅が発表されてもサプライズとはならないでしょう。ただ元のコンセンサスだった0.50%だった場合には売り込まれた反動は出やすくなる可能性は高いと予想します。FOMC声明は日本時間16日15:00予定でそれまでは手控えムードの動きか。

【白金標準先物 日足】

景気後退懸念が高まったことで株価が急落。白金も弱い動きとなっていますがチャート上は4000~3950円が抵抗帯とみています。昨晩の夜間立ち合い安値は3925円(00:05)。今朝の日中立ち合い寄付き直後には3924円(08:45)を一時つけましたが、朝からは買戻しが先行し4005円(13:11)まで回復しています。3950円以下では遅行線が実線と交わる水準となるため抵抗があるとみられ、また以前のレンジ相場からは脱しているとすると4000円以下を売り込んだ因果玉が下値を支える源になると考えます。いずれにしてもFOMC待ちの様相。


 

 

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