おはようございます。
米株式は値ごろ感から買い戻しが先行する展開。NYダウは前日比90.73ドル高の34390.72ドル、S&P500は前日比6.83ポイント高の4359.46。ナスダックは金利先高観が重しとなり前日比34.242ポイント安の14512.441で4営業日続落となっています。前日の議会証言でイエレン氏が10月18日には財政資金が枯渇し債務不履行に陥る恐れがあると指摘。米議会では下院で2022年までの債務上限凍結の法案を可決しましたが、上院では共和党の反対の姿勢が強く未だ通過できない見通し。バイデン大統領のインフラ投資法案の採決など、米与野党のつばぜり合いが続き交渉が難航しています。米長期金利は政府機関の一部閉鎖やデフォルトへの懸念から債券買いが強まりやや低下し、米10年国債利回りは1.524%。ドルは月末期末要因のドル需要が強まり、対円、対ユーロで年初来高値を更新。ドル円は一時112円台に上昇、ユーロドルは一時1.16台を下回りました。ドル円では自民党総裁選の結果よりも黒田日銀総裁の金融緩和を維持する姿勢からドル買い円売りが進んだ模様。
【金標準先物 日足】
引き続きドル金利の上昇、ドル高が圧迫要因となりドル建て価格は続落。NY金12月限は前日比14.6ドル安の1722.9ドル。終値では3月以来半年ぶりの低水準まで下落してきており年初来終値ベースの安値1678.0ドル(3/8)が視野に入る軟調な展開となっています。ただドルはデフォルトリスクを無視して金利先高観だけで買われている面もあり、テーパリング観測だけでは短期的なドル高進行は限定的か?現在の高インフレは緩和政策における貨幣の過剰流動性が指摘されています。不動産価格の高騰など資産インフレがその典型ですが、一方で供給網混乱による物価の高止まりも懸念されています。今後懸念されてくるのは、テーパリングを開始してこの高止まりが解消されるのか?自動車産業では半導体不足、流通面では港湾作業での人手不足など…。中国では石炭の供給不足、CO2排出規制から電力不足が問題視されてきています。原油高、そしてアルミ精錬減少などによりさらにサプライチェーンの混乱が懸念されてくる見通し。【白金標準先物 日足】
ドル高が上値を圧迫しているのは他商品と同様。ドル高が月末・期末要因であるならば一時的な要因と言えそうですが、中国における電力不足の問題が大きくなってきているようです。中国は10/1から10/7まで国慶節の大型連休。また国内自動車メーカーは8月自動車生産がそろって減少。前年同月比でトヨタ13%減の63万台、日産13%減の26万台、ホンダ30%減の27万台で、9月以降も自動車部品の供給不足から減少傾向は続く見通し。需要増加の兆しはまだ見えず…。
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