2022年10月28日金曜日

金 ECB政策金利を0.75%引き上げ2.00%

 おはようございます。

ECBは政策金利を0.75%引き上げ2.00%に決定。景気減速が懸念されますが、インフレ抑制を優先した政策を選んでいます。声明発表後のラガルド総裁は会見で2023年第1四半期まで景気減速の可能性があることを指摘しましたが、今後数回の会合で利上げをおこなうことを示唆しました。ただ資産購入は継続するとして内容的には市場はやや「ハト派」的と解釈し発表後ユーロは対ドルで下落しています。また米国では米7-9月期GDP速報値が発表され市場予想+2.4%を上回る+2.6%と3四半期ぶりにプラス成長を回復しましたが、GDPデフレータ、耐久財受注などインフレ関連指標では弱さが示され、利上げ幅縮小への観測がより強まっています。米長期金利は低下し米10年国債利回りは4%を下回る3.927%で取引終盤を終えています。米株式は企業決算の好調さで堅調となりNYダウは前日比194.17ドル高の32033.28ドル。しかしハイテク株中心のナスダックはアルファベットに続き、アップルのiphone販売低迷、アマゾンの収益低下などで株価は重く前日比178.318ポイント安の10792.674。S&P500も前日比23.30ポイント安の3807.30と続落。

【金標準先物 日足】

NY金12月限は前日比3.6ドル安の1665.6ドル。ドルが対ユーロで上昇しNY金にとっては重しとなりましたが、米GDP発表後には利上げ幅縮小観測が続き1660ドル台で下値を固める動きとなっています。OSE金標準先物10月限は昨日発会値7808円から円高により7756円(27日15:09)まで下振れしたものの、今朝7796円で寄り付いてから7800円を回復し発会値を上回ってきています。今日は日銀から金融政策の方針がこのあと発表されます。持ち高調整と見られる円買いドル売りで1ドル145円台まで下落後146円台中盤まで回復。為替が日銀発表後どのような動きを見せるか・・・。

【白金標準先物 日足】

OSE白金標準先物10月限は昨日日中の高値4300円を再び回復し、先限つなぎ、8月限一代足でも一代高値を更新。NY白金は前日比4.9ドル高の967.4ドルと200日移動平均線を上抜けてこの水準を維持しています。トレンドが形成してきており取組高増加傾向も今年の2~3月のとパターンが類似。軽く跳んで上昇してきたのではなく小さな押し目を作りながら上昇してきていますので、明らかに潮目が変わった印象。国内市場では一般個人の玉は21日現在で売りポジションを増やしています。4300円台を維持し下値を固め4500円を目指す相場と予想しています。

 

 

 

 

 

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2022年10月27日木曜日

金 BOC利上げ幅を縮小

前日引け後に発表されたグーグルの親会社アルファベットの決算では広告収入が大幅に減少していることが明らかとなり、またマイクロソフトもドル高の影響で海外での収入が目減り。米長期金利が低下するなかでNYダウこそ辛うじて前日比プラスとなりましたが、IT大手の業績悪化は他のハイテク株にも影響しナスダックは大きく下げています。NYダウは前日比2.37ドル安の32839.11ドル、ナスダックは前日比228.123ポイント安の10970.992で4営業日ぶりに反落。S&P500も前日比28.51ポイント安の3830.60。
またカナダ中央銀行は(BOC)は予想に反し利上げ幅を0.50%としサプライズ。しかもBOCのマックレム総裁は「引き締め終了が近づきつつある」「高い金利が成長の重し」「インフレ率低下への有望な兆しがある」と利上げ幅縮小を理由づけています。これにより米国での利上げ幅縮小への観測が強まりました。

【金標準先物 日足】

NY金12月限は前日比11.2ドル高の1669.2ドルでの入電。米長期金利低下によるドル安の動きからNY金は買い戻され2営業日続伸。今朝OSE金標準先物は先限10月限が新甫発会し7808円でスタート。ただドル建て価格は1670ドルに迫る中で日本市場では短期筋のドル買い円売りポジションが持ち高調整され円高ドル安が進み、円建て金価格は軟調で全限月前日比100円安の動き。日銀金融政策決定会合が今日明日おこなわれており日銀の政策発表前でポジションを解消をしていると伝えられています。ドル円は今朝8:00の1ドル146.35円から145.10円(14:45)まで1円以上の円高ドル安で国内円建て価格はドル円の円高ドル安をそのまま反映。しかしドルは対主要通貨でもドル安傾向が強まっており、ドル安によるドル建て価格上昇の可能性は大きいとみられます。

【白金標準先物 日足】

OSE白金標準先限新甫発会の2023年10月限は4292円で発会。手前8月限とは13円の逆ザヤで発会しました。寄付きから金同様に円高ドル安の影響から軟調に推移し全体的には前日比40円高の動き。海外ではNY白金が前日比42.87ドル高と大幅に上昇してきました。以前から指摘している200日移動平均線を昨晩に上抜けし960ドル台に上伸。総取組増加を伴なった上昇は今年2~3月のロシア・ウクライナ危機の時と同様で新規買いが積み上がっているものと推測されます。ドル安を背景に2023年以降の供給不安が意識されての動きと捉えています。


 

 

 

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2022年10月26日水曜日

金 米長期金利低下10年債4.1%割れ

 おはようございます。

米株式は3営業日続伸。英国ではトラス前首相が辞任し新しくスナク新首相が誕生。欧州ではこの冬場を前にして冬場の需要期前に温暖な気候のせいか、ロシアからのガス供給は減少しているものの世界各地からの輸入で現在欧州の貯蔵施設では満タン状態で天然ガス価格も安定。欧州通貨が対ドルで反発しておりドルが欧州通貨に対して下落。週末のWSJ記事からの米利上げペース減速観測も広がっており、米長期金利も低下しています。昨晩は米10年国債利回りが一時4.1%を割り込み今週に入ってから急低下。ナスダックのハイテク株など金利低下に恩恵を受ける企業や概ね決算好調で株式市場にも安心感が広がっている様子。昨晩の米市場ではNYダウが前日比337.12ドル高の31836.74ドル、ナスダックは前日比246.504ポイント高の11199.115、S&P500は前日比61.77ポイント高の3859.11。

【NY金 日足】

【金標準先物 日足】

OSE貴金属市場は本日当限10月限が納会。明日から新しく2023年10月限が発会となります。NYでは米金利上昇で1650ドル割れまで売り込まれ9月末の1620ドル台前半と面合わせまで下落。先週末より金利上昇が一転して金利が低下していることで1650ドル割れでダブルボトムを形成しています。11/2の米11月FOMC政策金利発表を控えてブラックアウト期間に入っていますが、週末WSJ寄稿記事による利上げ幅縮小の観測から投機筋の金利上昇、ドル高への積極的なトレードは一旦息を潜めているようです。OSE金標準先物は週明け7900円台まで上昇後は本日2営業日続落。ドル円は21日、24日の円買い介入後1ドル148円を挟んで横這い、ドル建てNY金も1670ドルまで買い戻された後、様子見の動きから膠着となっています。週末にかけて米GDP速報値や米9月個人消費支出の経済指標待ちに。

【NY白金 日足】

【白金標準先物 日足】

 NY白金は中心限月1月限で200日移動平均線950ドルの上抜けにトライしたところで足踏み。OSE白金標準先物も年初来の高値を更新したところで本日2営業日の続落です。ただこれまでと異なり今月10月の上昇は国内外ともに取組増加を伴なった上昇です。これまでの上昇はショートカバー(買戻し)による上昇のケースがほとんどでしたが、取組高増加で上昇するパターンだったのは2022年2~3月のケース。当時は2月にロシアがウクライナに侵攻し西側からのロシアへの制裁を強化していき、実際に白金族市場への供給不安から投機が買い進みました。新規で積み上がっているのも今年中国が白金輸入を大きく増やし地上在庫が減少。中国は一旦輸入した発揮を国外に流出することはなく、2023年に供給不足が予想されています。現在需給はタイトになってきていることが先物市場での逆ザヤ状態を生んでいます。

 

 




 

 

 

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