2022年11月30日水曜日

金 NY中心限月2月限1760ドル台 米長短金利の逆イールド

おはようございます。

本日は11月最終日。米FOMC政策金利発表を14日に控え、米GDP改定値や米雇用統計などのインフレ指標、労働市場の行方が米金融政策を占うため注目されています。昨晩発表された米11月消費者信頼感指数では100.2に低下し4か月ぶりの低水準となりました。根強いインフレと金利上昇がこれまで好調だった米経済に影響を与えています。昨晩の米株式はNYダウが前日比3.07ドル高の33852.53ドル、ナスダックは前日比65.719ポイント安の10983.779、S&P500は前日比6.31ポイント安の3957.63。金利先物から算出するターミナルレートは5%をやや下回る水準。

景気減速(リセッション)入りの兆候とされる長短金利差の逆イールドは1982年以降最大となっています。ただこの長期金利低下は逆に考えれば、将来のインフレに対する懸念が和らいでいるとも言えます。インフレ抑止については将来的に心配する必要はなく、米金融政策は目先利上げがおこなわれても、終着点は織り込みつつあるといった市場の見方があらわれている可能性が高いです。

【NY金2月限 日足】


【金標準先物 日足】
NY金は中心限月が12月限から2月限に移行。2月限は前日比8.4ドル高の1763.7ドルの入電。昨晩は方向感のない動きで1770~1760ドル近辺での推移で今晩のイベント前の手控えムードといった様子。NY金は11月FOMCで4会合連続の0.75%利上げがおこなわれましたが、ここが転機となって底入れ反転上昇。12月以降来年にかけて利上げ幅を縮小していき、利上げ終了となっていく先行きを市場は意識し始めています。相場はこれを先取りする動きに移ってきていると考えられます。NY金投機筋のポジション取り、そして国内OSE金標準先物では総取組高は増加傾向。また昨年も11月中旬から一旦売り込まれ一巡後、12月から年末年始にかけて上昇したこともあり、年末にかけて上値を試す可能性は高いと考えます。NYは自律反発後、100日移動平均線まで押し下値を確認、200日移動平均線上抜けに向けた上昇になる展開を予想。ドル円相場は以前のような強いドル高傾向は和らぐものの10月以降の10円/gを超える円高ドル安は一旦ボトムアウトも近い水準とみられます。円建て金にとってはエントリーしやすい環境と考えます。

【白金標準先物 日足】

OSE白金標準先物10月限は4633円(11/14)でピークアウトしてから10営業日で4263円まで370円/gの下落でボトムアウト底入れしていると予想。NY白金中心限月1月限は前日比9.3ドル高で1000ドル台を回復してきました。投機筋ポジションの縮小もなく総取組高が増加。来年以降、供給不足がWPICレポートでも見込まれており投機的な買いは続いていく可能性は高いと考えます。4350円以上の水準では買い方の制空権内と思われます。

 

 

 

 

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2022年11月29日火曜日

金 ドルインデックス低下で反発

米国感謝祭を明けた週明けの米株式は反落。中国ゼロコロナ政策への抗議活動が企業の精算などの影響が広がっていることが懸念されリスクオフムード。また市場が利上げ到達点を前倒しする楽観的な見方をFRB高官の発言でけん制している向きもあり依然として利上げに対する警戒が強く残っています。NYダウは前日比497.57ドル安の33849.46ドル、ナスダックは176.857ポイント安の11049.498、S&P500は前日比62.18ポイント安の3963.94。ドル円相場はリスク回避姿勢から138円台中盤へと円高の動き。

【金標準先物 日足】

《CFTC建玉明細 NY金》
OSE金標準先物は昨日まで3営業日続落。今朝の日中立ち合い寄付きも前日比1円安の7767円でスタートしました。ただ朝から対主要通貨でドルが下落。ドルインデックスが急速に低下することでドル建て金価格が上昇しており14時前には7800円台を回復し朝から約40円/g日中立ち合いで上昇してきています。10月以降の8000~7800円の概ねレンジでの値動きとなっており割安と見る買い支えが相場を押し上げた動きとなっています。今週は30日に米個人消費支出・JOLT求人件数などのインフレ・労働市場での重要指標がならび、また米パウエルFRB議長が経済と雇用についてのシンポジウムでの講演を控えています。昨晩発表されたCFTC建玉明細では22日時点(⑫1776.8ドル)投機筋ポジションの買い越し枚数は縮小し前週から約37ドルの下落(⑫1739.9ドル)です。

【白金標準先物 日足】

《CFTC建玉明細 NY白金》
NY白金の建玉明細投機筋ポジションは前週まで7週連続で買い越しを拡大してきましたが、今週は54枚微減。それでも買い越し拡大ペースを維持しています。総取組高も増加傾向が続いています。OSE白金標準先物10月限は前日比82円高の4352円で取引を終了しています。4300円割れで押し目完了底入れとなるか?遅行線が向こう10営業日に4300円上抜けをトライしていた時間帯のローソク足実線に交わってきます。ここで4300円以上を維持していくのならば反転上昇への期待も高まりそうです。



 

 

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2022年11月21日月曜日

金 ドル買い優勢140円台に戻る

週末のNY株式は小反発。NYダウは前日比199.37ドル高の33745.69ドル、ナスダックは前日比1.105ポイント高の11146.062、S&P500は前日比18.78ポイント高の3965.34。先週の米ブラード・セントルイス連銀総裁のタカ派発言に続いて米コリンズ・ボストン連銀総裁が「追加利上げが必要。0.75%利上げの可能性ある」と利上げ縮小観測が広がっていた市場をけん制する発言で米長期金利が上昇しドル買い優勢の展開でした。

【金標準先物 日足】

《CFTC建玉明細 NY金》
OSE金標準先物10月限は前日比35円安の7880円。NY金12月限は週末1754.4ドルのセツルメントから本日の時間外の日本時間では1750ドルを若干割り込んだ水準での動きでしたがドル円相場が1ドル140円台を回復する動きに。米CPI発表後にドル買いポジションの調整売りが一巡し再びドル買いが優勢になってくるとみられます。11/15時点のNY金投機筋のカテゴリーでは買い越し枚数は前週比+43,931枚の126,269枚の買い越し枚数拡大。ロング227,282枚(前週比+4,147枚)・ショート101,013枚(-39,784枚)とショートカバーが相場を押し上げた様子が確認できます。ただ全体の総取組高は495,171枚と前週比+6,700枚。12月FOMCにおいて利上げ幅縮小となれば投機筋が売り込んでくる可能性は低いと考えます。円建ては徐々に円安が押し上げる展開になるのでは?

【白金標準先物 日足】

《CFTC建玉明細 NY白金》
OSE白金標準先物10月限は前日比17円安の4304円で日中取引を終了。日中4300円割れで推移していましたが引け前に4300円台に戻して終えています。CFTC建玉明細では投機筋買い越し枚数が22,544枚と9週連続で拡大。今年3/8以来の2万枚を超える買い越し枚数です。ロング増加ショート縮小といった内訳で新規買いが相場を押し上げてきました。国内円建ては10月後半上値抵抗だった4300円が下値抵抗になっている展開と考えます。

 

 

 

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