商品先物取引　「切り札をさがせ」: 04/10/20

2020年4月10日金曜日

東京金　考察　換算のズレ

NY金は高値を更新。本日のイースター連休前に時間外取引で中心限月6月限は1740.6ドルで取引を終えています。

【NY金　日足】

NY金価格から換算すると東京市場の価格は約6,072円/gになります。

＜計算式＞
1740.6ドル（ドル建て金価格）÷31.1035g（グラム換算）×108.50円（ドル円）

しかし、東京市場は寄稿時間10:20現在、5,839円/gで200円/g以上のズレが生じています。値動きの荒さ、証拠金引き上げの影響もあり出来高、取組高は減少していて、現在の市場は平時に比べると正常な状態とは言えません。

【金spot価格】

一方、KITCOが提供している金spot価格は1685.6ドルでNY金価格とは55ドルの開きがあります。換算すると約5,880円/gです。この点をどう考えるか…。

＜計算式＞
1685.6ドル（ドル建て価格）÷31.1035g（グラム換算）×108.50円（ドル円）

現在の出来高、取組高を踏まえると金価格は「蜘蛛の糸」が引っ張り上げている価格という印象を持ちます。ただどうであれ『市場が正しい』という過去の先人たちの格言もあり判断は難しいです。見通しがつかないのであれば『休むも相場』。

先物市場に臨むには、現在このような市場リスクが存在することを踏まえて取り組む必要があります。市場は逃げませんので急ぐ必要はないです。

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米FRB　2.3兆ドル追加資金供給策へ

おはようございます。

米株式はFRBの追加資金供給策を好感し続伸。NYダウは前日比285.80ドル高の23719.37ドル。今週の新規失業保険申請件数は前週比660.6万件。しかし、資金供給策への期待感が強く雇用悪化に対する影響は少なかったようです。

米FRBは新たに2.3兆ドル規模の資金供給策を発表。トランプ大統領が3月に打ち出した経済対策の一環です。これまでおこなっていなかった社債を直接（新たに設置する買い取り会社を通して）買い取ることになります。中小企業には最大6000億ドルの融資枠、大企業の買い取りは最大7500億ドルとし、自社株買いや配当が制限されます。

数週間以内にデフォルトとなる可能性が高かった社債のひとつにエネルギー関連企業が発行する社債が指摘されていました。原油安によりハイイールド債の破綻が懸念されていましたが、首の皮一枚つながったといった状態でしょうか…。

今週のFRBバランスシートは6兆831ドルに拡大。未曾有の水準です。将来的にはリーマンショック以降の金融緩和策による資産バブルがいずれ起きることが予想されます。現在の経済状況下で株価が上昇しているのは、その将来を先取りしているとも言えますが、雇用の悪化や世界の貿易量の低下を見込めば、危機を脱したとは現時点ではとても言えません。