2026年9月21日月曜日

金 金利上昇リスクに備えて

 ドルが対円で上昇。18日、広く予想されていた日銀の利上げ決定について、2人の政策委員が反対票を投じたことを受け、追加利上げの見通しに対する市場の疑念が強まったことと、米連邦準備理事会(FRB)が16日に利上げを発表し、追加利上げの可能性を示唆したことが背景にあり、一時158円台までドル高円安が進みましたが、「レートチェック」実施の報道が重しとなり反落。19日5:00現在のNY時間終了時には1ドル156.88円で週末を終えています。
米株式は半導体関連株の上昇を受けナスダックとSP500が押し上げられた一方で、原油高などを懸念し幅広い銘柄が軟調となる中、NYダウは反​落して取引を終えています。NYダウが前日比95.4ドル安の51682.64ドル、ナスダックは前日比104.24ポイント高の26522.545、S&P500は前日比12.74ポイント高の7650.50。

日本の大型連休中の主な予定は以下のとおり。
このほか、FRB高官の発言機会も多く予定されています。

21日(月)敬老の日
G7外相会合
22日(火)国民の休日
国連総会一般討論演説(NY、28日まで)トランプ米大統領登壇
トランプ米大統領、湾岸諸国首脳とイラン情勢について協議
日米首脳会談予定
23日(水)秋分の日
イランのペゼシュキアン大統領、国連演説
24日(木)
米中首脳会談(ワシントン)
イスラエルのネタニヤフ首相、国連演説
パレスチナ自治政府アッバス議長、国連演説(ビデオ中継)

25日(金)
中秋節のため中国市場休場

【ドル円 日足】



【NY金 日足】


【OSE金標準先物 日足】
【SPDR金ETF残高】
NY金12月限は前日比25.2ドル高の4424.9ドルのセツルメントで取引を終え3日続伸。日米双方で利上げを決定し、世界的な金利上昇を背景に金相場には逆風が吹く一方で、原油高を要因としたインフレ圧力や債務増加による財政懸念が米国だけではなく、アジア、欧州でも広がる傾向があり、金需要を押し上げています。実際に金利上昇局面でもSPDRの金ETF残高は増加傾向で、同じくしてWGCが公表している世界中で組成されている金ETFへの資金流入規模も過去最大となっています。欧州ではフランスの財政赤字拡大や政治の不透明感を背景に、国債利回りの上昇や財政悪化への警戒が強まっています。米国でも中間選挙を控え、米トランプ大統領のバラマキともされる政策によって一層の財政悪化懸念が強まります。米FRBは利上げを実施し、年内あと1回の利上げが想定されていますが、政策金利に連動する短期金利は上昇を強めていますが、10年債以降の長期金利の上昇は短期に比べると伸びは少なく、長短金利差も縮小気味。これは長期的な景気拡大を示すのではなく、先行きに不透明感が強い表れです。

 

 

 

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2026年9月18日金曜日

金 FOMC後金利低下で続伸

 ※連休中の21・22・23日は、いずれもOSEでは祝日取引がおこなわれます。

17日の米株式は主要株価3指数はいずれも上昇し反発。ハイテク株を中心に幅広い銘柄に買いが入‌り、ナスダッ⁠ク総合指数が上げをけん引しました。原油価格の下落や米債利回りの低下に加え、良好な内容となった労働関連指標が好感され、FRBによる3年余りぶりの利上げ決定を消化する形となりました。NYダウは前日比316.14ドル高の51778.04ドル、ナスダックは前日比439.874ポイント高の26418.298、S&P500は前日比85.95ポイント高の7637.76。

本日は日銀金融政策決定会合の結果発表があります。利上げはほぼ確実と見られており、注目は次回以降の会合での追加利上げの示唆があるか…?声明や植田総裁の記者会見の内容が注目されます。

【ドル円 日足】

【NY金 日足】
【OSE金標準先物 日足】 
17日のNY金12月限は2日続伸で前日比12.2ドル高の4399.7ドルのセツルメント。FOMCで米政策金利が0.25%引き上げられましたが、市場は事前に織り込み済みであり、その後の反応は金利上昇から一転、金利は低下し「金」は買い戻しの流れが強まりました。原油価格がサウジアラビアからの供給で需給ひっ迫が緩和されるとの見通しから下落したことも金利低下につながっています。国内のOSE金標準先物8月限は、今朝、前日比249円高の22390円で寄り付き、11:25現在22438円で堅調推移。ドル円は1ドル156円20~30銭と前日からドル高円安。本日正午前後に日銀政策金利発表を控えますが、今回の会合では利上げがほぼ織り込まれています。次回会合でも積極的な利上げ姿勢を示すかが注目されます。

 

 

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2026年9月17日木曜日

米FOMC 3年2か月ぶりに利上げ決定

FRBは15~16日に​開いたFOMCでフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を0.25%ポイント引き上げ、3.75~4.00%とすると決定しました。決定は全会一致。利上げは2023年7月以来、3年2カ月ぶりとなります。 FRBの発表前に上昇していた米主要株価3指数はいずれも下落し、3日続落。NYダウが前日比631.21ドル安の51461.90ドル、ナスダックは前日比3.146ポイント安の25978.424、S&P500は前日比33.92ポイント安の7551.81。米10年国債利回りは5.02%に上昇、ドル円は1ドル156.40円台まで前日から約1円ドル高円安となりました。

サウジアラビアから紅海に至る東西パイプラインへの攻撃が世界の供給に与える影響が危惧され上昇していた原油価格は、サウジアラビアがオマーン経由で原油を追加供給しているとの報道により下落。WTI原油は前日比で3.40ドル安。

【ドル円 日足】



【WTI原油 日足】


【NY金 日足】


【OSE金標準先物 日足】 
NY金中心限月12月限はFRBの政策金利引き上げの発表を受けて4273.3ドル(04:10)まで下落。今朝の日本時間開始時点では4300ドル付近を上下していましたが、10:00を過ぎた時点で4350ドルまで買い戻される動きを見せています。ドル円は1ドル156円台を維持しており、円建てのOSE金標準先物8月限は22009円(8:45)で寄り付いてから22241円(10:37)まで反発しています。米利上げについては事前に想定されていて、声明発表後は織り込み済みの反応。17,18日の日銀金融政策決定会合において、日銀も利上げを決定されることが想定されていますが、こちらについても市場はほぼ織り込んでいるとみられます。米国債の信用失墜における金利上昇、また原油価格高止まりによるインフレ圧力に対して、ヘッジとなる資産は『金』。金ETF残高の増加はそれを物語っています。

【SPDR金ETF残高】

【WGC発表 アジア地域ETF残高】


 

 

 

 

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2026年9月16日水曜日

米長期金利上昇が「金」に与える影響

今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備理事会(FRB)がインフレ圧力を抑制するため利上げに踏み切る可能性があるとの見方が広がる中、国債利​回りの上昇が続いています。米長期金利の指標となる10年債利回りは再び5%台に乗せ、2007年7月以来の高水準を付けました。米長期金利の上昇については、インフレ圧力が要因となっている一方で、米国債の信頼性が失われている側面があります。

米国債利回り5%超えは2007年以来となりますが、当時の環境と現在の環境を比較してみます。

2026年
・原油高と中東情勢の緊張
・米国財政赤字と国債大量発行
・AI投資に伴う資金需要

2007年
・FRBの金融引き締め
・住宅バブルと経済成長
・インフレ圧力

それでは、米長期金利上昇が「金」に与える影響はどうでしょうか?
米国債利回りの上昇は、金相場に対して「強力な下落圧力(逆風)」と「インフレ・財政懸念による底堅さ(追い風)」という2つの相反する影響を与えます。現在NY金価格は4,300ドル前後で推移しており、これら2つの力が激しくぶつかり合っています。

■下落圧力
①利息を生まない金からの資金流出(機会費用の増大)
金は保有しているだけでは利息や配当を生みません。米国債の利回りが5%を超えると、投資家にとって「リスクが低く、毎年5%の利息が確実に手に入る米国債」の魅力が圧倒的に高まります。その結果、金を持つメリット(機会費用)が薄れ、金から債券へ資金がシフトしやすくなります。
②ドル高による割高感
米国の金利が高くなると、世界中のマネーがドルに集まりドル高が進みます。金は国際的に「ドル建て」で取引されるため、ドル高になるとドル以外の通貨(円やユーロなど)を持つ投資家にとって金が割高になり、買い手が一歩引く要因になります。

■上昇圧力
①原油高によるインフレヘッジ需要
中東情勢の緊迫化に伴い原油価格が1バレル=100ドルを突破したことで、「物価がさらに上がる(インフレ)」という警戒感が強まっています。金は「インフレに強い実物資産」としての性質を持つため、通貨価値の目減りを防ぎたい投資家の買いが入っています
②米国の財政赤字(債務不履行リスク)への懸念
米国の国家債務が膨張し、国債が大量発行されている現状に対し、市場は「国債は本当に安全なのか?」という不信感を抱き始めています。国家の信用に依存しない金は、「究極の安全資産(逃避先)」として選ばれています

現在の金市場は、「金利5%の国債」vs「インフレ・地政学リスク」の綱引き状態です

短期的には、今晩のFOMCでさらなる追加利上げが示唆され、金利が一段と上昇すれば、金価格は一時的に4,230ドルなどのサポートラインを割り込んで下落(調整)する可能性があります。しかし、金利が高止まりしても、米国の財政悪化やインフレが収まらない限り、金が持つ「価値の保存手段」としての本質的な強みは失われず、大手の金融機関の中には将来的なさらなる高値(5,000〜6,000ドル台)を予測する声も根強く存在しています。

2026年11月の中間選挙においては連邦下院は民主党が優勢。予測市場では民主党が過半数を奪取する確率が9割弱に達すると指摘されています。一般的に中間選挙は政権与党が苦戦する傾向にあるほか、ガソリン等の物価高に対するトランプ政権への不満が共和党への逆風となっています。このような環境下でFRBが積極的に利上げ姿勢を打ち出していくことができるかどうかについては、不透明感が拭えません。

【NY金 日足】



【OSE金標準先物 日足】

 

 

 

 

 

 

 

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2026年9月10日木曜日

金 米財務省 長期国債買い入れ規模を当初の3倍に

9日の米株式は、原油高、長期金利上昇を嫌い3営業日続落。NYダウが前日比405.41ドル安の52380.66ドル、ナスダックが前日比168.073ポイント安の26253.339、S&P500は前日比37.16ポイント安の7636.36。米財務省が10日に実施する買い戻し(Buy Back)で、残存期間10~20年の米国債を最大60億ドル買い入れると発表したことを受け、米長期金利は上昇。当初に公表していた20億ドル規模から約3倍の買い入れ額となりましたが、市場はそれ以上の購入額を期待していたため、再度債券売りが強まり​、長期金利が上昇。ドルは主要通貨に対し下げ幅を縮小し、ドル円では1ドル153.09円(23:14)までドル安円高が進んだ後、153円台後半の水準まで戻しています。今週は、17・18日の日銀金融政策決定会合での追加利上げを織り込む形でドル安円高が進んでいますが、今晩の米PPI、明日の米CPIと米インフレ指標次第によっての16日米FOMCの行方にも警戒感が強く、153円台で小康状態。

【ドル円 日足】



【NY金 日足】 


【OSE金標準先物 日足】
NY金12月限は前日比21.7ドル高の4460.7ドルで3日ぶりの反発。ドルが対円で7カ月ぶり安値近辺で推移し、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えてドル買い円売りのポジション調整の動きが見られ、ドル軟調を背景に上昇はしていますが、米物価指標の発表での米追加利上げへの警戒から上値を重くしているなかで小動き。円建てのOSE金標準先物8月限も前日比90円高の22360円(11:00)で4日ぶりの反発ですが、円高圧力もあり積極的な手口は手控えられているようです。ただ米財務省が発表した長期国債の買い入れ額の規模は8月に公表した際の20億ドル規模から約3倍の60億ドルに拡大していることを鑑みると、米当局は米金利上昇については何とか抑え込もうとする意図が感じられます。「金」市場もそれを見据えてか、8月に米財務省が国債買い入れ(BuyBack)を発表後、ドル建て価格は4400ドルを下値水準として支えられています。来週17・18日の米FOMCにおける利上げ予想確率はFEDウォッチでは約60%となっていますが、果たして米追加利上げが実施されるかどうかは不透明。市場ではもう少し手掛かりを得たいといったムードとみられますが、米国債買い入れ(BuyBack)規模の拡大は、米財政悪化の深刻さを物語っており、投機筋のポートフォリオにおける「金」の重要性は一段と強まる可能性は高いと考えます。 

 

 

 

 

 

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