おはようございます。
米株式は続伸。急速な利上げへの懸念が後退し、中国での大型インフラ経済対策への期待感が相場を下支えたようです。NYダウは前日比346.87ドル高の31384.55ドル、ナスダックは前日比259.494ポイント高の11621.346、S&P500は前日比57.54ポイント高の3902.62。ただ昨日発表された前週分の今週の米新規失業保険申請件数は23.5万件と予想の23.0万件を上回り労働市場の悪化を示唆する内容となっています。今晩発表される米6月雇用統計では非農業部門雇用者数が26.4万人と予想されており前回の39.0万人から低下する見通し。労働市場が悪化されると積極的な利上げへの思惑が後退することになります。逆イールドとなっている米長短金利差も長期金利に低下圧力が強まることが予想され市場は利上げペース鈍化で安心感が広がるのか?それとも景気減速懸念が強まり悲観的な見方が強まるのか?また英ジョンソン首相が度重なる不祥事から辞任に追い込まれ辞任表明をすると英FT100やポンドは上昇と皮肉な市場の動きに。週末を迎えるにあたりコモディティでも原油はロシア・カザフスタン間のパイプラインの30日操業停止や米国がイランへの制裁を強化することが押し上げ要因となり3営業日ぶりの反発、金や非鉄金属もドルインデックスの上昇一服からか反発しています。
【金標準先物 週足】
NY金8月限は前日比3.2ドル高の小幅高で1739.7ドル。リスク回避での安全資産買いが下値を支えますが、ドルが対主要通貨で高水準で高止まりしておりドルに対する割高感が上値を抑えた様子。本日このままで終わると週足で3週連続の陰線となり強くはない流れ。ただ急落局面でNYでは出来高は微増。総取組高も増加しており単純な投げ売り相場ではない様子。ドル高により値下がりを見込む短期投機筋による売り仕掛けと思われますが、NY1700ドル前半の水準は2020年に最高値2089.2ドルに達した後値下がりした2021年の安値域で実需買いも期待できる水準といえそうです。【白金標準先物 週足】
現在のNY850ドル割れの水準は2020年11月以来の水準。ドル円を無視すれば3000円以下で推移していた水準まで値下がりしたことになります。景気減速懸念が強まれば需要減の見通しから上値が限られてきますが、ここに来て中国が約1兆5000億元の経済対策を検討しているとの報道から下支えられています。NY白金の総取組高は増加しており投機筋が売り越しに転じて約2週間が経過していますが、後々のショートカバーは避けられず潜在的な買戻し要因となりそう。今日は雇用統計待ちとなっていますが、先週末時点で一般玉買い越し・法人玉売り越しの市場の構図。リバウンド待ち。
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