雨雲は消え去り、久しぶりに快晴の青空が広がっています。
ECB理事会では事前に伝えられていた通り、量的緩和に踏み切りました。月額600億ユーロの資産購入を3月から実施して2016年9月まで継続。総額1兆1000億ユーロ相当の大規模な量的緩和が既に緩和策を終了している米国に変わり行われることになります。
因みに、以前実施された米国の量的緩和政策は下記の通り。
量的緩和政策
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QE1
(2008年11月~2010年6月) |
QE2
(2010年11月~2011年6月) |
米国債
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3000億ドル
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6000億ドル
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MBS
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1兆2500億ドル
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その他
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1750億ドル
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合計
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1兆7250億ドル
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6000億ドル
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ECBの量的緩和ではユーロ圏各国の中央銀行が自国の国債などを買い取るかたちで実施されます。ECBへの出資比率に応じて各国の購入額が決定されるため、最大出資国のドイツ国債の購入分が多くなる模様です。また、買い取った国債から発生する負担については、各国中銀が8割を負担し残り2割はECBが負担することになります。 ギリシャなどの財政再建中の国債買い取りについては特別に条件がつけられるようです。
異次元の金融緩和をおこなっている日本とこれで横並びとなり、ドル買い円売りユーロ売りの流れが今後も続いていくことになりそうです。投機資金はますます国債へ流れ、低金利の長期化となるのでしょうか。
【NY金 日足】
米国の緩和策終了に向かいこの2年間続いてきた下降トレンドが大きく転換されることになりそうです。1300ドルがチャート上その節目となりそうですが、日足では上げがここ数日加速。1240~1260ドルあたりまでの下げを待ちたいところです。
【東京金 日足】
転換線、基準線から大きく乖離して高止まり。ECBの発表前後、一時高値から100円以上の下げ局面がありましたが、ドル建て1300ドル回復に加え、ドル円が118円台まで買い進まれ国内価格は一昨日の高値を越えました。2年前の5000円越えが視野に入り、長期的なトレンドが形成されてくる可能性がありますが、問題はどこでポジションをとっていくか。現在のところ、転換線(約1/3押し)が4772円、基準線(約1/2押し)は4705円にあり、この押しをしっかり待っていきます。
【東京白金 日足】
「金」に比べ、上昇も鈍いため、押しも浅いか・・・。しばらくは「金」と連動するかたち。
【東京原油 日足】
高値抜けることもなく、だからといって安値を下抜けるわけでもなく・・・。今朝、サウジのアブドラ国王が死去された報道を受けて、WTI時間外が反発しています。減産に反対していた国王が死去されたことにより、状況の変化への期待で買われたようですが、実際どう変化していくかについては現時点では判断できません。が、ECB量的緩和は当然この原油市場にも影響を与えることになると考えられますので、今までの方針のまま斥候買いで様子見です。
【東京とうもろこし 日足】
全くと言っていいほど『蚊帳の外』。方針に変化なしです。