おはようございます。
インフレへの対応により利上げ姿勢を強調する米パウエルFRB議長の発言が米金利の上昇圧力。米株式は金融株が買われ、金利上昇により割高感から低迷していたハイテク株にも底入れとみる買いも入ったようで主要3指数は揃って反発。NYダウは前日比254.47ドル高の34807.46ドル、ナスダックは270.357ポイント高の14108.817、S&P500は前日比50.43ポイント高の4511.61で取引を終えています。また昨日、急速にドル高円安をすすめたドル円も今朝は121円台乗せ。ドルを筆頭に世界で金利上昇圧力が強まるなか、大規模な金融緩和策を続ける日銀の姿勢から円が独歩安の展開。市場では過去に日銀黒田総裁が円安けん制と受け止められる発言をした1ドル125円(黒田ライン)が視野に入、節目として意識されています。
【金標準先物 日足】
NY金中心限月4月限は前日比8.0ドル安の1921.5ドル。米長期金利が上昇し利回りのない「金」は上値が抑えられるものの、ロシアのウクライナ侵攻による有事の買いが1900ドルで下支えてしています。昨日、国内円建て価格は3/9に次ぐ2番目の終値ベース高値をつけ高止まり。2016年2月以来の121円台に乗せるドル高円安が国内の押し上げ要因になっています。国内大阪取引所の金標準先物の総取組高は38,057枚(3/22)まで減少し、コロナショック後の最小枚数37,137枚(2020/4/24)に次ぐ2番目の少なさ。ロシア・ウクライナ情勢による有事での高ボラティリティ、また委託者証拠金額の大幅な引き上げにより手控える向きが多いのも要因となっている模様。これに対して米実質金利は-0.58%まで上昇してきておりNY金の上値は重く、NY総取組高は61万枚台で高止まりの状態。125円の黒田ラインまでドル高円安が突き進むのか?それとも飽和状態のNY総取組高の増減に変化があらわれるのか…?ドル円の動きが大きく判断は難しいところ。【白金標準先物 日足】
3営業日続伸し、日足の新値足では昨日陽転。ただ総取組高は減少傾向が続いており追随の勢いは弱いか?委託者証拠金額が増額していることも枚数が増えない要因のひとつとみています。ロシア・ウクライナ情勢悪化の長期化により世界経済のリセッション懸念も強まると需要減退につながり上昇圧力は強まらず…。
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