おはようございます。
FOMC声明では「2%を優に超える物価と力強い労働市場を踏まえ委員会は政策金利の誘導目標の引き上げがまもなく適切になると予想する」と次回3月FOMC会合(3/16)での 利上げを示唆する内容でした。また「FRBのバランスシートの規模縮小に関する方針」を公表し、利上げ開始後に資産圧縮を実施する方針を示しています。ただ具体的な資産縮小の規模やペースなどは明言しておらず、現時点で量的引き締め(QT)は保有債券の売却ではなく償還期日を迎えた債券への再投資をしないかたちで実施されるものと示唆しています。声明発表後のパウエルFRB議長の会見中に株式は下げに転じており、議長の金融引き締めに前向きな姿勢が米長期金利の上昇、ドル上昇の引き金となったようです。ウクライナ、中東情勢の悪化で7年4か月ぶりの高値まで上昇していたNY原油価格もFOMC声明後はやや上値を削られています。
【金標準先物 日足】
国内夜間立ち合いでは騰勢が増しNY取引開始時間間際に6778円(22:23)まで上昇し前日高値6776円を上抜け、NY金2月限も一時1850ドルを超える動きを見せました。しかしその後はFOMC声明発表を前に伸び悩み、声明発表後に対ユーロや対新興国通貨でドル高が進み割高感から金価格は押し下げられる展開となりました。NY金中心限月2月限のセツルメントで1829.7ドル(4:00)まで下げていますが、議長会見中にさらに押し下げられ、日本の日中立ち合い時間中1812.2ドル(11:06)まで下げており、国内大阪取引所金標準先物12月限は夜間高値から100円を超える下げ幅の6672円(11:13)の日通し安値をつけています。高いボラティリティでの値動きとなっていますが、利上げ観測については一旦明らかとなり材料としては出尽くしとなり、一方でロシア・ウクライナの地政学リスクにより下支え要因も強いとみられ、レンジは放れず再度上値を目指す展開を予想しています。【白金標準先物 日足】
ロシア・ウクライナ情勢の緊迫化により原油やパラジウムの供給滞りに懸念が強まり白金価格にも波及してきているものとみられます。昨晩は夜間立ち合いで反発が続き大阪取引所白金標準先物12月限は3850円(00:06)まで上伸。NY白金価格も1064.6まで上昇し200日移動平均線を国内外で上抜けましたが、高値水準を維持できず、株価や金価格の下げにつれて大きく値下がり。今朝の日中立ち合いでは3772円(8:45)でスタートしたものの、日経平均株価の値下がりが心理的な圧迫要因となり3721円(11:15)のマイナス圏まで一時値下がりをしています。今晩22:00頃には南アの政策金利発表が控え、ドル高ランド安の動きにブレーキがかかるか…。チャートでは下値を切り上げながら直近高値を更新しながらの持ち合いになっていることからも上昇基調は続いているものとみています。
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