商品先物取引　「切り札をさがせ」: 金　史上最高値12841円/g

2024年10月15日火曜日

金　史上最高値12841円/g

連休明け15日の国内株式市場は米国株式市場の上昇を受けて買い優勢の展開で取引を開始。一時3か月ぶりの40000円台となる40257円34銭の高値をつけましたが、アジア株安を嫌気し反落して、前日比307円75銭高の39910円55銭で取引を終えました。ドル円相場は連休中150円台回復を試みましたが到達できず、連休明けは朝からドル売り円買いの展開となり149円台後半から149円台前半へとドル安円高が進んでいます。
米国株式市場ではエヌビディアが再び最高値を更新するなどハイテク株が上昇、ハイテク株中心のナスダックは7月の最高値に迫る騰勢を見せています。NYダウは初の43000ドル台をつけ2営業日続伸の前日比201.36ドル高の43065.22ドルで史上最高値を更新、ナスダックは前日比159.748ﾎﾟｲﾝﾄ高の18502.685、S＆P500は前日比44.82ﾎﾟｲﾝﾄ高の5859.85で2日連続で最高値を更新しています。
ただ今日の中国本土市場では上海総合指数が2.53％安で取引を終えています。9月の中国物価統計や貿易統計が予想を下回る中、デフレや景気鈍化が懸念されました。また、週末18日に各種の経済指標がまとめて公表されることも気がかり材料として意識されたようです（9月の小売売上高や鉱工業生産、第3四半期のGDP成長率など）。

【ドル円　日足】

【NY金12月限　日足】

【OSE金標準先物　日足】

15日本日のOSE金標準先物8月限は前日比62円高の12746円で取引を終了し終値ベースでも最高値を更新。14日の祝日取引では12841円（14日22:52）まで上昇。14日中国軍が台湾を取り囲む形で軍事演習をおこない、中東リスクと重ねて台湾有事が懸念されています。ドル円も1ドル150円に迫るドル高円安で円建て価格は上昇しました。SPDR金ETF残高が880トン超えまで増加しておりNY金は短期筋ではなく長期保有を目的とする買い方の参入が相場を底上げしてきている印象です。

【NY白金1月限　日足】

【OSE白金標準先物　日足】

本日15日の白金標準先物8月限は前日比54円高の4718円で終了し3日続伸。10月中の高値を4800円まで更新しており上値をうかがう展開となってきました。中国の財政支援策に対する期待が背景にあり、本日は午後にかけて、政府発表への失望感による中国株の下落に合わせて軟調となりましたが、週末18日にかけてまだ財政支援策の期待は残っており、また10月末に開かれる全国人民代表大会（全人代、国会に相当）常務委員会の承認を待って、財政出動の規模など具体的な内容が明らかにされる可能性が指摘されているため、値下がりは限定的とみられます。ゴールドマン・サックス（GS）は最新リポートで、中国の2024年、25年経済成長見通しを上方修正。GSは中国政策が打ち出した一連の景気刺激策について、当局が循環的な政策運営を転換し経済重視のスタンスを強めていることを裏付けていると結論付けており、更なる押し上げに期待したいところです。

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