2022年9月28日水曜日

金 対ポンド・人民元でドル最高値

おはようございます。

対主要通貨でのドル高が強まっています。欧州ではロシアからのガス供給パイプライン「ノルドストリーム」でガス漏れが発生したとのことで天然ガス価格が急騰、欧州経済悪化懸念が強まります。ロシア・ウクライナの問題、イタリアでの極右政権の誕生が不安要因となり対ドルでユーロが売られ、英国では大規模減税策、国債増発で財政悪化懸念から英国債売りが強まり英国債利回りが急騰しポンドも対ドルで売られています。ドル高は米企業収益の悪化にもつながることでNY株式も売り込まれています。昨晩の米株式はNYダウが前日比125.82ドル安の29134.99ドルで6営業日の続落となり3営業日連続で年初来安値を更新しています。ナスダックは6営業日ぶりの反発で前日比26.582ポイント高の10829.503、S&P500は前日比7.75ポイント安の3647.29で6/17以来3か月ぶりに年初来安値更新となりました。米長期金利は上昇し米10年国債利回りは一時3.99%と2010年以来12年ぶりの高水準。

【金標準先物 日足】

NY金はドル金利上昇、ドル高が上値を圧迫。前日比2.8ドル高の1636.2ドルのセツルメントでしたが、現在時間外では1632ドルとやや軟調な動き。今朝のOSE金標準先物は寄付き7560円(前日比6円安)で始まりましたがドル建ての弱い動きから軟調推移。ドル円は144.8円付近での水準で横這い推移となっています。週末に発表されたCFTC建玉明細では投機筋の買い越しポジションは65,722枚まで前週から大幅に縮小しています。ショート枚数が増加しており2019年4月以来の少ない買い越しポジションとなっています。ドル金利上昇で米国市場ではMMF(マネー・マーケット・ファンド)に資金が流入し積み上げられている様子。株式市場からだけではなく金利を生まない金市場からも資金がこちらに流れ込んでいるとみられ、NY金市場でファンドの売り込みが増加している要因と言えます。対ドルでポンド、人民元などが最安値を更新しておりドル高が投機売りを誘発。7506円(9/26)の下値を試す動きとみられますが今年5月、8月は400~600円/gの切り返しを見せた水準です。

【白金標準先物 日足】

白金市場でもドル高が上値を圧迫。ドル円市場では22日の円買い介入をおこなったことで介入警戒感もありドル高の勢いはハイペースとはならず緩やかなことからドル建て価格の下落を相殺しきれず円建て価格の下げとなっています。年度末四半期末ゆえにリバランス調整中心の動きと予想されますが、下値を掘り下げていく相場ではないとみられます。

 

 

 

 

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