おはようございます。
昨日トルコの仲介によりイスタンブールでロシアとウクライナの4回目の停戦交渉がおこなわれました。ウクライナはNATO加盟は断念するものの新たな安全保障体制の構築を提案したうえで「中立化」する方針を表明。ロシアの回答は留保されているもののロシア国防省はキエフ近郊の軍事活動を縮小すると発表しています。しかしプーチン大統領がどのような姿勢を見せるのか?ロシア軍がキエフ侵攻を諦めたかは定かではなく、即時停戦への見通しは今のところ立っていません。また今朝、29~31日まで10年国債での買いオペを実施している日銀は他の長期債についても買い入れ増額を発表。ただ今朝は「5・10日」により仲値に向け年度末決済によるレパトリエーション(国外滞留資金の本国還流)の円買いも多くみられる様子で一時1ドル121.96円(10:23)まで円高ドル安の動きがみられました。ロシア・ウクライナの停戦協議進展でインフレ加速への過度な懸念が後退し続伸している米株式とは相反し日経平均株価は1%弱の反落の動き。昨晩の米株式は、NYダウが前日比338.30ドル高の35294.19ドル、ナスダックが前日比264.734ポイント高の14619.636、S&P500が前日比56.08ポイント高の4631.60と続伸。米債券市場では2年債と10年債の長短金利差が2019年以来に一時逆転。米FRB利上げ姿勢を強め短期金利が上昇する一方で、急速な利上げが景気を冷え込ませる見通しから長期金利の上昇は鈍くなっています。長短金利差の逆転はリセッション(景気減速)入りの兆候とされるため、市場の警戒感は強まりそうです。
【NY金 日足】
【金標準先物 日足】ロシアとウクライナの4回目の停戦協議で進展がみられたとして「安全資産」の魅力が後退となり新たな中心限月となるNY金6月限は一時1893.2ドル(21:36)まで下落。ただオープニングから買い戻される流れで1918.0ドルのセツルメント(清算値)で終了。その後もじりじりと値を戻しており11:00現在1927ドル前後で推移。NY総取組は28日で58万枚まで減少。中心限月移行もありますが、年度末によるポジション調整の可能性もあるか?4月以降もリバランス調整から投機筋ポジション拡大を期待。国内円建て大阪取引所金標準先物は夜間立ち合いで7433円(21:42)まで安値をつけ、その後買い戻され夜間立ち合い終了は7555円(06:00)。今朝から円相場が1ドル122円前半まで円高に振られていることで11:00現在7546円での推移となっています。日銀の緩和強化の姿勢は変わらず、NY金も1900ドル前半での動きのため、トレンド下限域と判断しています。【NY白金 日足】
【白金標準先物 日足】NY白金は完全に200日移動平均線を割り込んでチャートが下値探りの展開に。米長短金利差(2年10年)の逆転現象はコロナショック前の2019年に遡ります。ロシアのウクライナ侵攻によりこれまでの世界秩序は崩れ先行きの見通しが立たず、インフレへの警戒、世界の安全保障体制の再編等、先行きの経済見通しは決して明るくありません。代替等の期待から長期的な視点からすれば割り安値水準と考えられますが、景気減速による需要の落ち込みは避けられず。
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