2021年12月16日木曜日

金 FOMCテーパリング縮小ペースを加速し2022年利上げ3回想定

おはようございます。

米株式は3日ぶりの反発。序盤、NY連銀製造業景気指数は予想を上回る内容でしたが米小売売上高は予想より下振れでドルも伸び悩み、株価は売り優勢の続落スタート。取引時間中はFOMCを控え手控えムードの動きでしたがFOMC声明を受けて大きく反転。FOMC参加者での金利見通しは2022年3回2023年3回2024年2回の利上げを見込む内容で、資産購入額も国債買い取り額を100億ドル縮小から200億ドル縮小、MBS買い取り額を50億ドル縮小から100億ドル縮小と縮小ペースを倍にして3月までにはテーパリングを終了させるペースとしました。その後のパウエルFRB議長の定例記者会見もこの内容に沿ったものとなっています。オミクロン株など新型コロナウイルス感染増はリスクとして捉えていますが、物価安定の責務達成にコミットし、低い労働参加率もインフレ対策をおこなうことによって雇用最大化につながるという考えを示しています。市場では事前予想通りの内容だったこととイベントを通過して不透明感が払しょくされたことで安心感が広がり買い直されたとみられます。債券市場も概ね想定内の内容だったこともあり波乱なく動きは限定的。

 

【金標準先物 日足】

国内大阪取引所金標準先物では夜間立ち合いでこの1週間ほどのレンジ安値を下回り一時6435円(4:03)をFOMC声明発表直後につけましたが、その後大きく切り返し今朝からの日中立ち合い時間に12/1以来となる6537円(11:19)に、ややレンジを上抜けようとする水準まで上伸してきています。来年以降の利上げが想定されていることは相場の重しになるとみられますが、インフレ圧力の高まりも同時進行となると実質金利はまた名目金利と異なった動きとなり金価格の押し上げ要因となります。MACDの流れからも自立反発への動きを想定しますが、投機筋の動きに勢いがないことには相場も一過性に止まってしまう恐れもあり売り買い交錯が続く展開となるかもしれません。


【白金標準先物 日足】

夜間立ち合いで国内大阪取引所白金標準先物は9/22以来約3か月ぶりの3300円割れ3285円(00:51)まで続落。この時点でNYドル建て価格では886ドルと9/20の892.6ドルと900ドル以下での安値面合わせとなり2番底を形成する可能性を残す形でFOMC声明発表後に反発しています。今朝からの日中立ち合いでは3408円(9:15)の高値をつけていますが、金価格のようにレンジ上抜けではなく下げ相場の戻り高値といったチャート上での判断もされるところでまだ上値の重たさが残っている感は否めず。ただ景気に左右される商品でもあり米株の上昇に繋がる展開となれば自ずと切り返しを見せてくれる可能性も出てきていると思われます。

 

 

 

 

 

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