2021年10月5日火曜日

金 OPECプラス原油増産現状維持

おはようございます。

原油価格が7年ぶりの高水準まで上昇してきました。OPEC加盟国とロシアなど非加盟の産油国で構成するOPECプラスがテレビ会談で閣僚級会合を開き毎月日量40万バレル増産の従来方針を維持する決定をしました。昨今の原油価格上昇で一部の産油国が増産拡大を検討しているという報道から市場では増産を期待する見方もあったようですが、結果的には期待外れの内容となり原油価格はWTI原油で11月限は一時78ドル台まで上昇。米債券市場では原油高による長期金上昇観測と重ねて債務上限をめぐる米与野党の対立からさらに金利をショートする投機的な動きもみられるようです。米長期金利は上昇し、米10年国債利回りは1.481%。米株式も資源高が相場を圧迫。金利上昇を嫌いハイテク株が売られ、ナスダックが前日比311.212ポイント安の14255.485。NYダウは前日比323.54ドル安の34002.92ドル。S&P500は前日比56.58ポイント安の4300.46。中国恒大集団が香港市場で株取引の停止をおこなっていることも懸念材料になっている模様。

 

【金標準先物 日足】

NY金ドル建て価格は3日続伸で前日比9.2ドル高の1767.6ドル。株式市場の下げでリスク回避の動きから金が買われているようです。9月中、株式相場と連動し下げてきていましたが、先週あたりからやや異なった動きがみられるようになってきています。週末のレポートで中国の電力不足について触れましたが、今朝の日本経済新聞では中国に次いでインドでの電力不足が取り上げられています。石炭価格の高騰が背景にありますが、これにより鉄鋼や金属、セメントなどの生産コスト上昇の余儀なくされており、世界的なサプライチェーンの混乱に拍車をかける懸念が高まり株式市場を圧迫する要因となってきています。金価格にとってはリスク回避という買い材料となる反面、資源・エネルギー価格の上昇が長期金利上昇につながる恐れもあり上値も抑えられる要因も控え、レンジの持ち合い相場の様相。ドル建て1770ドル、円建て6300円に抵抗がみられますが、目先雇用統計前の今週は1780ドル超え・6310円超えまで戻る余地はあるか?

 

【白金標準先物 日足】

株式市場の続落から上値が抑えられています。昨晩の夜間立ち合いでは直近安値3373円(9/30)を一時下回り3365円(21:31)まで下落しましたが、ドル安の動きで金が堅調に推移し下支えられた様子。ただ白金独自ではサプライチェーンの更なる混乱が予想され、自動車生産に影響が出る可能性もあり中長期では上値の重い展開が続くとみられます。

 

 

 

 

 

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