商品先物取引　「切り札をさがせ」: 金　『三役逆転』へ瀬戸際

2020年11月12日木曜日

金　『三役逆転』へ瀬戸際

おはようございます。

昨晩の米国市場はベテランズデーのため債券・為替市場が休場。米株式は反落。数日の行き過ぎた上昇に景気敏感株で利益確定の売りが先行したようです。NYダウは前日比23.29ドル安の29397.63ドル。一方、2日続落していたナスダックはハイテク株の売りが一服し買い直される動きで反発。ナスダックは前日比232.57ﾎﾟｲﾝﾄ高の11786.43。
米国ではワクチン開発の進展がみられていますが、コロナの新規感染者数も拡大しています。NYでは深夜のレストランやバー、ジムなどに営業制限をかける小規模なロックダウンがおこなわれる見通し。

【NY金　日足】

中心限月12月限セツルメントは前日比14.8ドル安の1861.6ドル。高値1882.5ドル（15:56）、安値1853.9ドル（23:07）は前日とほぼ同じ水準で高安約30ドルのレンジ。NY総取組高は10日現在547,449枚まで減少し、SPDR金ETF残高も7月末以来の水準まで減少し1240.7トン。週足での転換線1915.1ドル～基準線1889.7ドルのレンジを下回っています。日足チャートでは遅行線が実線を下抜け、価格は雲を下回る水準で推移。基準線と転換線が持ち合いでゴチョゴチョしていますが、辛うじて維持されている1850ドルを下回った場合は転換線が基準線を下回るデッドクロスとなり『三役逆転』のかたちになります。緩やかに短期下降トレンドを形成する動きで目先は安値トライの展開を予想。

【金標準先物　日足】

前日比171円安となった11/10の終値6363円を回復できずにジリ安。自律反発の動きが予想よりも悪く相場はかなり弱い印象。NYとほぼ同じようなチャートですが、円高ドル安が加わった場合はNYドル建てに先んじて『三役逆転』も可能性があるかもしれません。直近終値ベースの安値6270円（10/30）がデッドラインになるか…？