昨晩は新興国通貨の懸念が再燃。NAFTA再交渉で米国とメキシコの2国間合意を受けてカナダを含めた3カ国間合意への期待も高まっていましたが、米トランプ大統領が中国に対する2000億ドル相当の関税発動に前向きとの報道が市場に警戒感をもたらしました。米株式は下落。NYダウは前日比137.65ドルの下落、ドル円はリスク回避の円買いが進み111円台前半へ。東京金は円安の恩恵が大きかった上昇だったため今日は反落の動き。
2000億ドル相当の関税については来週の9/6まで調査の期限だったので、話題に出るのは来週と踏んでいましたが、早くも発言してくるあたりトランプ大統領の言動は読めません。第3弾の2000億ドル相当の関税が発動されると当然米中貿易摩擦が激化しますが、この場合「金」はどのような動きになるのか?
6月から8月中旬にかけて米中貿易摩擦が激化した際、金が値下がりしたのは周知のことですが、この間NYダウは堅調推移。貿易の懸念が拡大するどころか逆に投機資金が集まっていった様子。投機筋は株を買いリスクオン。リスクオンで米国債を売りドルを買い進みました。このドル買いにより「金」は売り込まれ投機筋は売り越しポジションに・・・。
今回の関税発動後も米株式が堅調で高値を買い進まれるのであれば7、8月と同じように「金」が売られてしまうのでしょう。しかしもし米株式が売られるとしたら?
NY金は投機筋のショートが膨らんでいる現状ですが、反転の兆しはまだ見えていません。「金」価格が上昇していくのであれば、ショートポジションの巻き戻しは必須。この巻き戻しが起こるには6月からの投機資金の流れに変化が起きないといけないのかもしれません。来週にかけて再び中国との貿易摩擦がクローズアップされてくると推測されますが、このときの株価の動きがポイントになるのか?
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