2010年4月23日金曜日

本当にできるのか、金融規制

 昨晩、オバマ大統領はニューヨーク市内の講演で金融規制について語ったと、当ブログでもお伝えしたが、本当に出来るのだろうか?
 この法案は、公的資金を受けていながら金融機関だけが稼ぎすぎで高収入を得ているとの批判から国民には支持されているとのこと。年末にある中間選挙対策の1つとして、やると言ったからにはもうあとには引けない。なのでどんな事があろうと、この法案は通してくるに違いないと思います。しかし、骨抜きになる可能性が高いのではと。

 理由としてまず1つ目に、もしもガチガチの金融規制を作った場合、アメリカだけがこの規制をかければ国際競争力上アメリカだけが衰退する。自爆である。やれるはずがない。
 2つ目としては、アメリカの金融機関の1-3月期の決算発表でも分かるように、投資銀行部門とディーリング部門での収益が会社全体の収益で最も大きく稼ぎ頭となっている。ここを規制すればアメリカの金融機関の株価は奈落の底。それこそ、ダウは2番底どころではない。となれば、アメリカ経済はまた大変なことになる。中間選挙が控えている中こんな事が出来るはずもなく、ガチガチな法案にすることはできないだろうと当方では考えている。

 短期金利はほぼゼロの状態で、長期金利は10年物の米国債が過去最大の財政赤字という事もあり、政策金利(FF金利)を下げても下がってこない。それを証拠に、住宅ローン・商業用不動産ローン・設備投資向けの中長期ローンなどの貸し出しが増えてこないどころか今年に入って減ってきている。ならば、金融機関の経営者は、見込みの無い中長期ローンの貸し出し業務よりも、ほぼゼロに近い金利で金を借りて、相場を張った方が早い。しかも、博打を打つだけ打って失敗しても国が助けてくれる。

 こんな状況で本当の意味での金融規制なんて出来るのでしょうか?

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