2010年2月23日火曜日

LHC【Large Hadron Collider (大型ハドロン衝突型加速器)】

 世界最大の粒子加速器となる大型ハドロン衝突型加速器(LHC)が去年の9月10日に運転を開始して、今月でエネルギーが7兆電子ボルトに達したとのこと。これでも目標の半分のエネルギーだそうです。設計ミスやお金がなくなってしまったりと、何度か運転停止になっていた。スイスとフランスの国境にまたがる郊外の地下トンネルで実験が行われている。1周27kmの装置だそうです。


 この実験の目的は、未知の粒子の研究である。どのようなものかというと、光のスピード近くまでに加速して粒子を正面衝突させ、ものすごい高いエネルギー領域でしか姿を現さない未知の粒子を探し出すこと。なぜ、そのようなことをするのかというと、この世は素粒子でできているが地球誕生(ビックバン)その瞬間にせまるようなものすごいエネルギー領域でその素粒子を作り出して調べてみようじゃないかということ。 ビッグバンの少し後と良く似た状態を再び作り出しそこに生じる現象を調べるということです。



 しかし、この実験過程でブラックホールが作り出されてしまうそうです。一部の研究者はこの実験の中止を求めて訴訟を起こしているそうです。なぜなら、その出来てしまったブラックホールに地球自身が飲み込まれてしまうかもしれないからだそうです。実験推進派は、確かに出来る可能性はあるが、出来ても小規模のもので問題ないとしている。
 
 この実験により理論的には証明されているが、いまだ存在が確認されていないヒッグス粒子の発見が期待されている。ヒッグス粒子は、ビッグバン直後にほかの粒子に質量を与えたといわれており、“神の粒子”とも呼ばれている。目に見えない「ヒッグス粒子」の存在が確認されれば、質量の性質、重力の脆弱性、未知の次元など、物理学の大きな謎の解明につながる可能性があるそうです。

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