米FRBはFOMCを終え0.25%の利下げを決定し、FF金利の誘導目標を4.00~4.25%としました。声明文からは「労働市場は堅調(solid)である」との文言が削除され、雇用の下振れリスクを警戒した『今日の決定はリスク管理の利下げ』とパウエルFRB議長は言及しています。雇用リスクに対し、物価上昇については関税の影響などはあるが想定よりも緩やかでインフレ率の押し上げリスクは後ずれしているとの認識が示されています。政策金利見通しは2025年末の中央値で3.625%と前回予測から0.25%引き下げられており、年内10月、12月の残りの会合で0.50%の利下げが想定されていることになります。ただFOMC参加者19名のうち、10人が利下げ2回以上、9人が1回以下と意見が分かれており、2回利下げが既定路線とは言い難い内容で、今回のFOMCの内容は市場予想よりも『タカ派』的と市場は受け止めたようです。
株式市場は米株式では、NYダウが利下げ決定を好感し前日比260.42ドル高の46018.32ドルと反発しましたが、ナスダックは前日比72.633ポイント安の22261.326、S&P500は前日比6.41ポイント安の6600.35と2日続落となり、全体としてはまちまち。
ドル円ではパウエル議長は「FRBの独立性の維持」を強調し、大幅な利下げを求める米トランプ大統領からの圧力に屈しない強い姿勢をみせ、また次回以降の金融政策決定もデータ次第としたことで『タカ派』的な内容からドルが買い戻される展開となりました。FOMC声明発表直後に一時1ドル145.47円までドル売り円買いが進んだものの、一巡後はアジア時間に147.52円までドルは買い戻されています。ただ今後について、利下げ見通しだけがドル安の要因とは言えず、米関税政策やトランプ大統領による連邦準備制度への圧力、財政赤字の拡大がドル信認に対する不安を高め、米国資産からの資金流出を招いていることが大きな要因になっています。
【ドル円 日足】
【NY金 日足】[NY金価格と米実質金利の関係]【OSE金標準先物 日足】本日18日のOSE金標準先物8月限は前日比32円安の17424円と2日続落。FOMC声明発表後にNY金が3720ドル台からアジア時間中に3667.3ドルまで下落。ドル円はドルが買われドル高円安となり国内円建て価格の下支え要因にはなりましたが、ドル建て価格の値下がりに強い影響を受けました。ただドル建て価格も日本時間夕方以降には3700ドルを回復。OSE金標準先物8月限も日中取引終了後に切り返し、20:00現在で本日の終値比104円高の17528円と大きく反発しています。FOMCの内容が「タカ派」的と受け止められたとはいえ、ドル離れの流れは今後も続くことが予想されます。インフレリスクは後ずれしていても低下はせず、名目金利が低下することで実質金利は低下傾向が強まり、「金」が押し上げられる環境は続くものと考えます。
【NY白金 日足】【OSE白金標準先物 日足】OSE白金標準先物8月限は前日比63円安の6145円で本日18日の取引を終了。ドル高の影響からドル建て価格が2日続落となり、OSE白金も2日続落となりましたが、「金」同様に日本時間にボトムアウトし夜間立ち合い時間から反発しています。チャートでは9月以降に一目均衡表基準線上を回復し緩やかに上昇しています。上値を突き抜ける投機的な動きが出てくるかどうか?
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10/18(東京) 講師:水上紀行
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【2025年】
8/2(東京) 講師:藤代宏一
7/26(東京) 講師:YEN蔵
6/28(東京) 講師:水上紀行
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4/5(東京) 講師:池水雄一・大橋ひろこ
1/25(東京) 講師:水上紀行
【2024年】
10/19(東京) 講師:水上紀行
9/21(東京) 講師:三次理加
9/7(東京) 講師:高野やすのり
7/20(東京) 講師:三世一目山人
7/6(東京) 講師:YEN蔵
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