米株式は景気減速に対する懸念が後退しさらに続伸。NYダウは5営業日連続、ナスダック、S&P500は8営業日連続の続伸となりました。米カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁から9月利下げを支持する発言がみられ、またゴールドマンサックスが米経済が1年以内に景気後退に陥る確率を25%から20%に引き下げるなど、投資家心理が支えられ市場に安心感が広がったようです。NYダウは前日比236.77ドル高の40896.53ドル、ナスダックは前日比245.051ポイント高の17876.771、S&P500は前日比54.00ポイント高の5608.25。ドル円は昨日浮上した「米労働省が21日に公表する年次改定で過去の雇用統計を下方修正する」との見方がドルを下押しし1ドル146円台での推移となっています。
【ドル円 日足】
【NY12月限 日足】
【OSE金標準先物 日足】NY金12月限は前日比3.5ドル高の2541.3ドルのセツルメント。米金利低下、ドル安を背景に堅調。また中東ガザ地区における停戦交渉の不透明感や中国人民銀行が市中の複数の銀行に金輸入枠を割り当てたとのことで需要拡大への期待が拡がったようです。国内OSE金標準先物は11:30現在、前日比91円高の11825円で推移。ドル円の不安定な動きにより円建ては上下していますが、ドル建て価格は2500ドル台を維持しており堅調な基調を取り戻しつつあります。SPDR金ETF残高がここ数日増加してきており長期運用の資金も「金」市場に流入してきていることが推測されます。《 SPDR金FTE残高推移 & NY金総取組 》
NY金総取組とSPDR金ETF残高の推移を比較してみると、今年2024年3~7月は総取組高の増減で価格が変動している傾向が見られます。つまりファンドなどの短期投機筋が相場の仕掛け人となっていました。しかし総取組高が減少した7月以降はSPDR金ETF残高が徐々に増加傾向を辿ってきています。米利下げ見通しが強まってきており長期にわたって金を保有しようとする動きが出てきているとみられます。またWGCが公表している世界の地区別の金購入動向から考察してみると中国の購入拡大傾向は堅調(①②)。米国でも購入する量(トン③)ではドル高であったがゆえ横這いでしたが、金額(ドル④)ベースで見れば着実に高い水準の購入量であることが確認できます。①
②③④
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