2022年2月18日金曜日

金 7000円大台に(2020年9月以来1年7か月ぶり)

おはようございます。

米株式はウクライナ情勢への警戒感からリスク回避の動きが強まりました。米バイデン大統領は数日以内にロシア軍のウクライナ侵攻が起こり得ると指摘し、米ブリンケン国務長官も国連安保理の場でロシアのウクライナ侵攻が脅威と強調。昨日は日本時間中にもウクライナ軍がロシア軍に攻撃をしたとロシア側の報道に対し、ウクライナ側からはロシアが攻撃したなど情報が錯綜しています。金融市場全体がリスクオフムードの展開に。NYダウは前日比622.24ドル安の34312.03ドル、ナスダックは407.376ポイント安の13716.719、S&P500は前日比94.75ポイント安の4380.26と主要3指数そろって続落。また米国は週明けの21日はプレジデントデーのため祝日となります。

【金標準先物 日足】

<大阪取引所 金 投資部門別建玉内容>

 先週末2/10時点での投資部門別建玉内容では2/7~2/10までの一週間で個人玉は売り越しに転じ海外投資家の買い越しポジションが拡大していることが確認できます。1月以降おおまかに6800~6600円のレンジ商いでしたが、この2/7以降の連騰では海外投資家の積極的な買いが積み増す変化が出ていました。昨年5月、11月の上昇も同じ傾向が見られました。
 昨日の日本立会時間からウクライナを巡る地政学リスクで安全資産への逃避買いが強まっています。夜間立ち合いの終値は高値引けの7020円(06:00)。今朝は7009円から始まり7018円(10:32)まで上値をつけ11:00以降は7000円を割り込んだ動きとなっています。ウクライナ情勢については緊迫した状況が続き予断を許しませんが、米ブリンケン国務長官がロシアのラブロフ外相に来週欧州での会談を提案し、来週後半での日程で米露外相会談が実現する見通し。ウクライナはNATO加盟をあきらめる姿勢は見せておらず、ウクライナ東部の親ロシア武装勢力との紛争を終結するための「ミンスク合意」の履行について国連安保理で協議されています。地政学リスクにおける「金」への投機買いは短期筋によるものと想定され、神経質な展開が続くとみられます。

【白金標準先物 日足】

<大阪取引所 白金 投資部門別建玉内容>
昨日の上伸で200日移動平均線を大きく上回る形となりました。これまでしてきたようにこれで相場の様相がガラッと変化したとみられます。昨晩の米株式でリスクオフにもかかわらず、これまでは株安に弱かった白金相場は逆に貴金属高騰の影響を大きく受けています。買い方主導になりやすい環境になった可能性があります。また国内で見れば法人玉の売り越しポジションが買戻しを強いられる動きになっているとみられます。国内の「金」「白金」に共通してみえるのは総取組高の減少。買いつき型ではないため反落しにくく当面強い動きが続く展開を予想します。
本日、昨年11月以来に4000円を超え4003円(10:32)をつけています。昨年9月、12月の安値をダブルボトムと考えるのであれば、その間の11月高値4050円(11/17)を上抜くことでダブルボトムが確認され昨年2月の高値4524円(2/16)に向かう流れになる可能性も高くなります。昨年と時期的にも重なり期待したいところと考えています。

 

 

 

 

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