2021年2月26日金曜日

金 金利上昇を嫌気

 おはようございます。

昨晩は米長期金利が急上昇。米7年債入札が非常に低調となり債券売りが強まりました。これにより長期金利は米10年国債利回りが1.6%台まで上昇。2年債や5年債などの短期債にも影響を及ぼしています。VIX指数も上昇し、米株式市場は反落。米イエレン財務長官やFRB要人らも長期金利上昇を牽制する姿勢がないことも拍車をかけていた様子。NYダウは前日まで史上最高値を更新していたため利益確定売りに押され前日比559.85ドル安の31402.01ドルと5営業日ぶりの反落。ナスダックも金利上昇の影響は大きく前日比478.54ポイント安の13119.43。S&P500種株価指数も前日比96.09ポイント安の3829.34。

 

【金標準先物 日足】

NY金は米長期金利上昇による対主要通貨のドル高を背景に3営業日続落。昨日日本時間朝にNY金中心限月4月限は高値1805.0ドル(25日8:00)をつけて以後はNY時間まで終始上値が切り下がる展開。NY時間の安値1763.9ドル(3:02)も今朝の段階で1763.3ドル(9:19)まで下げて試しています。インフレヘッジニーズは根強くある一方で長期金利の上昇が早過ぎることが嫌気されています。昨晩は金利上昇が長期金利だけでなく短期金利にもあらわれており、こうなるとFRBの出方に注目が集まりそうです。果たしてこのまま黙って放置する黙認となるか?それとも牽制をしてくるか…?市場はFRBの緩和縮小を見越して反応しているのではなく、あくまで財政支出増大での国債大量発行による財政悪化を懸念。リスク資産への投資が一旦冷やされる格好となりましたが、基本路線の変化はないとみられます。SPDR金ETF残高は月末ベースでは昨年9月から今月まで5か月連続の減少で約167トン残高減少。NY先物市場の枚数に換算すると約53000枚。現にNY先物市場は48万枚台まで減少しています。金ETFの減少が続くのか?を考えると、当方は「No」と考えています。その理由として中国などアジア地域での実需の支えを考えます。昨年も金ETFの増加と上昇が著しくなり出したのは現在の1800ドル手前水準の6月。中国市場では金価格がプレミアム価格となっており購入意欲は高いとみられます。また長期金利だけでなく短期金利上昇となる懸念は米当局は抑えてくると思われます。月替わりは状況一変の可能性も。

 

 【白金標準先物 日足】

金利上昇を嫌ったリスク資産への投機が利益確定に走っている動きと捉えています。反転上昇の機会まではじっくりと敗戦処理(調整)を見定める必要がありそうです。ただリスク資産への投機の動きは再び再燃すると考えます。月末のリバランス調整後の動きに期待し、熟れるのを待つ構え。

 



 

 

 

 

 

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