昭和20年8月16日までは海軍大将鈴木貫太郎首相、その次は東久邇宮稔彦親王、以後、幣原喜重郎、吉田茂Ⅰ、片山哲、芦田均、吉田Ⅱ、吉田Ⅲ、と続きます。それなら、鈴木首相か東久邇宮殿下でいいではないか、ということになりますが、ここではまだ旧体制下(占領下)で、ご存知のように日本国憲法が公布されたのが昭和21年11月、施行が22年5月3日です。この5月3日以後の首相は片山哲です。しかし、この内閣は4月の総選挙によって社会党が勝ってその結果実現しており、厳密には新憲法施行前の選挙です。
では、施行後の総選挙はというと、なんと、24年4月まで待たなければなりません。この時勝って首相になったのはやはり吉田です。ただ、実は昭和21年4月に戦後初めての総選挙があり、憲法はまだでしたが、この選挙では、GHQの指示ではあったものの、婦人参政権が認められその後の選挙となんら変わらない内容で行われているので、ここで選ばれたのが戦後初めての首相ではないかとも考えられます。そしてそれはやはり吉田茂でした(第一次)。
ちょっとややこしいのですが、時期からいえば、東久邇宮殿下、実質の選挙を考えると、第一次吉田茂、新憲法施行を基準にすれば、片山哲、新憲法下の総選挙を基準にすれば、第三次吉田、とこうなります。私は、実質の第一次の吉田茂と思いますが。
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