2010年7月26日月曜日

ストレステストの結果

91行中7行が資本不足に陥ると不合格。

・スペイン 5行 2300億円

・ドイツ   1行 1400億円

・ギリシャ 1行  274億円

7行合計35億ユーロ(3974億円)が必要という結果に。5兆円~9兆円必要なのではという事前予想だった。

<ストレステストの査定基準>

① EUのGDP成長率が2010年~2011年の間に、予想より3ポイント悪化することを想定。

② 株価は、2010年~2011年それぞれ20%ずつ下落を想定。

③ 不動産価格は、

  ・スペインの場合→スペインの商業用不動産で、2010年35%・2011年30%下落を想定

④ 国債の減価率(値下がり率)

 ・ギリシャ 23%

 ・ポルトガル 14%

 ・スペイン 12%

*一番の注目だった④。国が破綻し債務不履行(デフォルト)という想定はしなかった。しかも、売買目的保有にだけストレスをかけ、満期保有目的のものにはストレスかけず。

 ECB副総裁は、「ユーロ圏でのデフォルトはありえないので、デフォルトリスクというような前提をおかなかった」と。確かに、助け続けるのであればそのとおり。しかし、だからといってリスクがなくなるわけではない。銀行から助ける各国(EU全体)へリスクが移動するだけ。

 今回のテストの目的は、どの銀行にどのくらいのリスクがあるのかを明らかにさせるという意味では成功。マーケットも落ち着いている。しかし、ストレスのかけ方に問題がある。今一度、この辺が意識されてくるのだと思う。

 なぜ、デフォルトリスクを前提としなかったのか?きっと、前提としたらとんでもない結果になるからであろう。当初25行だった対象行から、危ないのではということで後から追加されたドイツ州立銀行も全てパスした。

 株やユーロや商品市場は、一度上を向いてから更なる下落となるのでは?

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