おはようございます。
米株式は高値警戒感から3指数とも続落。 週末の米雇用統計で労働市場への就労者回復が遅れていることが浮き彫りとなりましたが、米労働省の雇用動態調査では3月時点で過去最高の求人件数が確認されています。米国が昨年コロナ発生後におこなってきた失業者支援が手厚く逆に労働参加意欲が低下していると指摘されています。労働市場はひっ迫してきており今後人材確保のため賃金が上昇してくるとみられ、これがインフレを助長させると市場は警戒しています。NYダウは前日比473.66ドル安の34269.16ドル。ナスダックは前日比12.43ポイント安の13389.43。S&P500株価指数は前日比36.33ポイント安の4152.10。今晩には米消費者物価指数(CPI)の発表がありインフレへの警戒が強まっている一方で一過性の現象で長続きしないと指摘するエコノミストも…。
【NY金 日足】
NY市場では5月に入り総取組高が急速に回復しています。5/10現在の総取組高は513,534枚と2月の水準に戻してきています。期待インフレ率が上昇している中、米長期金利の上昇は抑えられており、米実質金利が低下しています。将来のインフレに対する備えとして安全資産となる「金」市場への投機資金回帰の動きと思われます。NYでは200日移動平均線が約1860ドルに位置しておりまだ上値の抵抗がいしきされているところ。200日線を超えてくると投機筋が積極的にポジションを拡大させてくることが期待されますが、現状まずは1800ドルを固める動きか?今晩の米CPI発表で「Sell the Fact」の反応も可能性として想定しつつ買い姿勢を維持していきたいと考えます。
【NY白金 日足】
緩やかに規則正しい上昇トレンド。白金市場も総取組高を回復しつつあります。他の貴金属「銀」も水準を切り上げてきており、貴金属全体は上昇に向かっていると判断しています。米国のみならず、新興国ではそれ以上にインフレ圧力が高まってくることが予想されます。南アフリカ産出の白金、南米産出の銀など、資源の多くは新興国・資源国から算出されます。世界貿易のサプライチェーンはこのような先進国以外に広がっており、インフレ圧力はむしろこのコモディティーが元凶。あせらずじっくりと…。
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