2020年10月22日木曜日

金 人民元高は新たな政策

 おはようございます。

米株式は反落。NYダウは前日比97.97ドル安の28210.82ドル、ナスダックは31.80ポイント安の11484.69。EU発行の債券への強い需要からユーロ買いが優勢となり、また欧州委員会首席交渉官が「英国との合意はすぐ近く」との発言でポンドが対ドルで上昇。欧州株は引き続きコロナ感染拡大による規制強化で経済活動停滞への警戒から売られましたが、NY株はドル安で底上げされ米追加経済対策案合意への期待が下支えするかたちで続伸スタートしましたが、開始後はまちまち。後半は新型コロナワクチン開発について治験参加者が死亡した報道で不透明感が強まり投資家心理を冷やしたようです。
米追加経済対策を巡り協議がおこなわれ仮に合意がされたとしても、共和党が過半数を占める上院での採決は難しいとされています。大統領選前の法案成立はやはり無理なのでは?
22日は最後の大統領候補TV討論会がおこなわれます。


【NY金 日足】

中心限月12月限セツルメントは前日比14.1ドル高の1929.5ドルで3日続伸。対主要通貨でのドル安が押し上げた動きとなりました。安値はアジア時間スタートの1911.6ドル(7:00)。ドル安背景にじり高となり1936.0ドル(23:40)まで上昇。ただNYダウがマイナス圏への動きとなるとドル安の勢いも緩み、金価格も反落。今朝のアジア時間からはやや軟調な動きです。米長期金利がやや上昇傾向であり実質金利低下が落ち着いているのも上値抑制要因か?

 

【金標準先物 日足】

夜間立ち合いでは小幅なレンジ商いで高値は開始直後の6499円(17:13)、安値は6466円(00:15)。今朝の日中立ち合いスタートは6477円(8:45)となっています。昨日は日中ドル建て価格の上昇が見られましたが、今月に入り人民元高ドル安が特にアジア時間で進行しています。これには中国習近平氏が示した「二つの循環」が背景にあるかもしれません。中国は米国などへの輸出主導から内需駆動中心への転換を加速する狙いがあるとの見方があるようです。中国共産党は来週10月26~29日に重要会議の第19期中央委員会第5回全体会議(5中全会)を開催し2021~25年の経済政策の運営方針を定める第14次5カ年計画と同時に35年までの長期目標が示されます。現在他銘柄のゴムが上昇しているのも産地天候の影響もありますが、中国が輸入を増やすといった憶測が働いているのかもしれません。人民元高が進むと中国の金購入価格が下がることにもなるので需要の変化は注意しておく必要がありそうです。ただ今のところはドル円の「円高」がドル建て価格上昇を相殺しています。

 

 

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