著者 外山滋比古(東京大学卒。お茶の水大学名誉教授)
出版 筑摩書房
内容
著者は、人間の思考回路をグライダーと飛行機に例えて説明しています。この2つは遠くからみると、優雅に空を飛んでいるように見えるが、飛行機はエンジンがあるので自由に飛ぶことができるが、グライダーは自ら飛ぶことができないと。そして、学校はグライダー人間の訓練所だという。飛行機人間はつくれないと。学校での優等生はグライダー人間で、勝手に自ら飛ぶことのできる飛行機人間は迷惑であると。グライダー人間は、受動的に知識を得る(学校)。飛行機人間は、自ら知識をえようとする。人間には、この両者が同居しているが、学校教育を受けてきたことにより、グライダー人間に偏ってしまっていると。新しい文化の創造には飛行機能力が不可欠であるとし、どのようにしてグライダーにエンジンを搭載すればよいのかということが書かれています。決して、グライダー人間が悪く飛行機人間がよいと言っているのではなく、基本を学ばずに飛行機を飛ばせば事故を起こしてしまうように、基本も無視はできないと。
このままだと、自ら飛ぶことのできない人間は、コンピューターという、飛びぬけたグライダーに仕事を奪われてしまうといっています。人間にあってコンピューターにないもの。それは創造力・想像力だと。ではどのようにして、グライダーにエンジンを搭載すればよいのかは、是非読んでみてくださ。
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