2026年9月10日木曜日

金 米財務省 長期国債買い入れ規模を当初の3倍に

9日の米株式は、原油高、長期金利上昇を嫌い3営業日続落。NYダウが前日比405.41ドル安の52380.66ドル、ナスダックが前日比168.073ポイント安の26253.339、S&P500は前日比37.16ポイント安の7636.36。米財務省が10日に実施する買い戻し(Buy Back)で、残存期間10~20年の米国債を最大60億ドル買い入れると発表したことを受け、米長期金利は上昇。当初に公表していた20億ドル規模から約3倍の買い入れ額となりましたが、市場はそれ以上の購入額を期待していたため、再度債券売りが強まり​、長期金利が上昇。ドルは主要通貨に対し下げ幅を縮小し、ドル円では1ドル153.09円(23:14)までドル安円高が進んだ後、153円台後半の水準まで戻しています。今週は、17・18日の日銀金融政策決定会合での追加利上げを織り込む形でドル安円高が進んでいますが、今晩の米PPI、明日の米CPIと米インフレ指標次第によっての16日米FOMCの行方にも警戒感が強く、153円台で小康状態。

【ドル円 日足】



【NY金 日足】 


【OSE金標準先物 日足】
NY金12月限は前日比21.7ドル高の4460.7ドルで3日ぶりの反発。ドルが対円で7カ月ぶり安値近辺で推移し、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えてドル買い円売りのポジション調整の動きが見られ、ドル軟調を背景に上昇はしていますが、米物価指標の発表での米追加利上げへの警戒から上値を重くしているなかで小動き。円建てのOSE金標準先物8月限も前日比90円高の22360円(11:00)で4日ぶりの反発ですが、円高圧力もあり積極的な手口は手控えられているようです。ただ米財務省が発表した長期国債の買い入れ額の規模は8月に公表した際の20億ドル規模から約3倍の60億ドルに拡大していることを鑑みると、米当局は米金利上昇については何とか抑え込もうとする意図が感じられます。「金」市場もそれを見据えてか、8月に米財務省が国債買い入れ(BuyBack)を発表後、ドル建て価格は4400ドルを下値水準として支えられています。来週17・18日の米FOMCにおける利上げ予想確率はFEDウォッチでは約60%となっていますが、果たして米追加利上げが実施されるかどうかは不透明。市場ではもう少し手掛かりを得たいといったムードとみられますが、米国債買い入れ(BuyBack)規模の拡大は、米財政悪化の深刻さを物語っており、投機筋のポートフォリオにおける「金」の重要性は一段と強まる可能性は高いと考えます。 

 

 

 

 

 

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2026年9月8日火曜日

日銀追加利上げ観測で1ドル153円台

昨日のNY市場はレーバーデーのため休場。

週末の米雇用統計は市場予想を大きく上回る内容のポジティブサプライズで利上げ観測が高まりました。しかしドル円は一時156.75円まで急騰したものの、市場全体でドル買い円売りポジションがかなり残っている状況と見込まれていて、円キャリー取引の巻き戻しへの警戒が強まっている模様です。日米の金利差もあって中長期のドル買い円売りポジションがすべて解消されるというわけではないが、短期的なポジションの整理がまだまだ残っているとみられ、上がると売りが出る展開が続くとの見方から、今朝は154.00円を割り込み、ドル売り円買いが強まる可能性が指摘されています。

【ドル円 日足】



【NY金 日足】


【OSE金標準先物 日足】

NY金12月限は週末の米雇用統計を受けて、利上げ観測が再浮上したことから反落。時間外では昨晩20:30過ぎに4426.2ドルまで下げました。ドル円では日銀の利上げ観測も重なりドル売り円買いの流れが強まっていて、円建てのOSE金標準先物は下押し圧力がのしかかっています。ただドル安によってドル建て価格は反発しており、9:15現在4473ドル付近で推移し、やや下値は押し上げられている様子。OSEは上値が重いながらも、下値は一目均衡表の雲で下支えられています。
一方では、中国人民銀行(中央銀行)の7日に発表したデータによると、8月の​金購入は6カ月連続で拡大し、‌金購入は22カ月連続。8月末の金保有量は7673万トロイオン​ス(約2386トン)と、前月から65万トロイオンス(約20.2トン)​増加。月間の増加量としては、​保有量が74万オンス増えた23年10月以来の大きさとなっています。

今週は物価指標となる米PPI、米CPIの発表を控え、10日ECB、来週16日FOMC、18日日銀金融政策決定会合が続きます。特にドル円は8月にドル買い円売りポジションが再度膨らんでおり、その巻き戻しが警戒され現在の動きに繋がっているとみられます。ただ構造的なドル買い円売りの流れは変わらないとみられ、ポジション整理一巡後は再びドル買い円売りが強まるのではないかと推測されます。


 

 

 

 

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2026年9月4日金曜日

金 円急騰1日で4円

 米株式は大幅続伸。NYダウは前日比624.16ドル高の53686.11ドル、ナスダックは前日比366.233ポイント高の26584.060、S&P500は前日比81.11ポイント高の7747.71。昨晩の米市場ではウォラーFRB理事の発言が大きな影響を与えました。今のウォーシュFRB議長は市場への発信は消極的であり、ほかのFRB理事やFOMCメンバーの発言に対する注目度が高いなかで、ウォラー理事が「インフレ圧力が和らいでいることを示すデータが得られれば、FF金利の目標誘導レンジの据え置きを支持する」と表明したことが、市場の利上げ観測を後退させました。特にFOMCの常任メンバーである理事がこうした発言を発すること自体、利上げに傾いたとされたジャクソンホール会議後のFRBの姿勢を覆していると思えます。FEDウォッチでの9/16のFOMCにおいての金利予想は「0.25%利上げ」と「据え置き」はほぼ同確率。
またドル円為替市場では前日の米財務省によるレートチェックの憶測からのドル安の流れが、ウォラー理事の発言でさらにドル売りが進み、一時155.20円台までドル安円高が進みました。

【ドル円 日足】


【米労働関連指標】


【NY金 日足】


【OSE金標準先物 日足】
NY金12月限は前日比125.3ドル高の4539.9ドルのセツルメントで2日大幅続伸。ドル安進行でドル建てでの割安感から急速に買い戻されています。ジャクソンホール会議後の1日に4300ドル台まで下落したものの、昨晩には4500ドルを回復。米10年国債利回りは4.7%台後半で高い水準を維持していますが、これは米財務省が公表した米債務残高が40兆ドルを超えていることに対する財政への懸念が尾を引いているとみられます。SPDR金ETF残高は1日の急落後、すぐに買いなおされ1056トンへと増加し、金相場の底堅さがうかがえます。4日本日のOSE金標準先物8月限は前日比58円高の23123円(12:11)の小幅高水準で推移。今晩、米8月雇用統計を控えて様子見ムードが広がっている様子ですが、相場ベクトルは株式同様に上向き方向に行きたがっている動きと考えます。ドル円での160円付近は介入警戒感が意識される水準ですが、現在の投機筋ポジションは介入が実施された7月の水準には程遠く、過度な投機的な動きとは言い難く、今は実際に介入に踏み切る大義名分はないと思われ、ファンダメンタルズとしてドル高円安傾向が強い状況とみられます。
 

 

 

 

 

 

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2026年8月28日金曜日

金 年後半を占うジャクソンホール会議

 本日はジャクソンホール会議でウォーシュ米FRB議長の基調講演が実施されます。ウォーシュ氏は就任当初からFRBの組織改変に注力する姿勢を示す一方で、市場との対話について、フォワードガイダンスを示さず、自身の金利見通しも示さない方針と自身は述べてきています。

ウォーシュ氏はトランプ大統領が選んだ人材であり、パウエル氏とは違った面がありますが、現在、『中銀の独立性』に関する圧力にさらされている状況のなか、米FRBの二大使命であるインフレと雇用の両立について、どのような判断を示すかが注目されています。

 さらに事態を複雑にしているのが、ベッセント米財務長官が打ち出した米長期債買戻し倍増方針。いわゆるイールドカーブ操作ともいえる手法で、長期債利回りの上昇を抑制する手法ですが、市場操作との批判もあり、巨額の政府債務を抱えるなかで、利回り抑制効果には疑問も広がっています。このような状況下で、今回の講演でウォーシュ氏が明確な金融政策姿勢を示した場合は、市場の反応が大きくなりそうです。

鍵となるのがインフレに対する認識。足元のインフレを伸び鈍化傾向と捉えるのか(早急な利上げには慎重)、水準自体の高さをインフレの粘着性と捉えるのか(利上げの必要性)。この点が明言されると、インフレ伸び鈍化でドル売り、インフレ粘着性でドル買いの反応が広がることが想定されます。また、政府との関係性もあってお茶を濁してきた場合には、事前にドル買いに傾いているマーケットに調整の反応が広がる可能性もでてきます。

基調講演は日本時間午後11時に始まる予定。

また、米労働省労働統計局(BLS)雇用統計年次基準改定(速報値)も発表されます。市場予想は18.3万人の上方改定となっており、昨年の91.1万人の下方改定ほどのインパクトはなさそうですが、労働市場の動向も今後の金融政策運営を左右することとなります。 

【ドル円 日足】



【NY金 日足】


【OSE金標準先物 日足】 

 

 

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2026年8月21日金曜日

金 「金」市場へ資金還流

米株式は主要3指数とも反落して取引を終了。前日に大幅に低下した米国債利回りの上昇でリスク選好が後退しました。NYダウは前日比703.84ドル安の52759.21ドル、ナスダックは前日比263.925ポイント安の26067.165、S&P500は前日比66.82ポイント安の7641.16。 

【ドル円 日足】



【NY金総取組高】


【SPDR金ETF残高】


【NY金 日足】


【OSE金標準先物 日足】
20日のNY金12月限セツルメントは前日比26.1ドル高の4571.4ドル。今朝の日本時間に時間外で一時、5/29以来の4600ドルに達しています。NY総取組高は前々日に42万枚に乗せ、同時にSPDR金ETF残高も増加傾向を強めており、「金」市場へ資金還流がおきているとみられます。OSE金標準先物6月限は12:43現在、前日比286円高の23761円と2日大幅続伸。6/5以来に23800円台をつけ、日足チャートでもテクニカル上、三役好転。基調変化による強基調が続くことが期待できます。
米国の政府債務残高が初めて40兆ドル超え。今年米国では、イランでの戦争によってインフレ再燃への懸念が高まり、米30年国債利回りは2007年以来の高水準に上​昇し、政府は借入コスト上昇を抑制する対応を迫られている状況となっています。米国債市場では、長期債を保有するリスクに対して投資家が求める追加利回りを示す「期間プレミアム(タームプレミアム)」が、新型コロナウイルス禍以降上昇基調にあることが背景にあり、 米財務省は19日、残存期間10年から30年の国債の買い戻し上限を拡大するとの発表に至りました。。しかし、これは、長期金利がほぼ20年ぶりの水準まで上昇する状況で行われ​た、『市場へのあからさまな介入』といえ「借入コストは市場の力によって決まるべきであり、中央銀行総裁による過度なフォワードガイダンスによって決​まるべきではない」というFRB議長のウォーシュ氏の政策理念とは異なります。米国財政運営への懸念、FRBによる保有資産圧縮、長期的なインフレを巡る不確実性、さらにウォーシュFRB議長体制下での政策運営や情報発信への懸念が重なっており、「金」市場に資金が還流している大きな要因となっています。


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