2023年6月29日木曜日

金 日米欧英中銀総裁のパネルディスカッションで金融政策方向性の違いが鮮明に。

おはようございます。

ポルトガルで開かれている欧州中央銀行(ECB)フォーラムでは日米欧英の中銀総裁らによるパネルディスカッションがおこなわれています。英BOEベイリー総裁は「インフレが持続する兆しを示唆」し、ECBラガルド総裁は「現時点で利上げ停止は考えていない」とし「7月に利上げする可能性が高い」と述べました。FRBパウエル議長は「年内2回の利上げ支持が多数派」で連続利上げの可能性を否定せずタカ派的な姿勢を見せています。日銀植田総裁は「基調的なインフレは目標を下回っている」として金融緩和政策を支持する姿勢を見せ、米欧英との政策方針の違いが鮮明となりドル円相場は一時1ドル144.60円まで円安が進みました。ただ現在の円安進行について日本の鈴木財務相、神田財務官らが発言している通り「円相場を注視していく」として過度な円安をけん制もしており144.00円付近まで円高となる場面もありました。米株式はパウエル議長の利上げに対する発言を嫌気し反落。NYダウは前日比74.08ドル安の33852.66ドル、S&P500も前日比1.55ポイント安の4376.86と反落しました。ただハイテク株は多くが値上がりしておりナスダックは前日比36.077ポイント高の13591.749と2日続伸となっています。米パウエル議長がタカ派的な発言をしているものの、金利先物市場からの予測FEDウォッチで年内2回分の利上げは織り込まれていません。明日30日に発表されるコアPCEデフレータでは前年比4.7%が予想され前回発表からは横ばいの高い水準が維持される見通し。米消費者物価指数(CPI)や明日晩発表される、変動の激しい食品・エネルギーを除いたコアPCEデフレータでディスインフレの兆候が強まれば利上げ観測も後退しますが、高いインフレが維持されていることが確認されると利上げ観測が強まることとなり、今後の流れを見極めようと市場は注視しています。

【金標準先物 日足】

NY金8月限は前日比1.6ドル安の1922.2ドルと小動き。ECBフォーラムでの世界的な金融引き締め姿勢が警戒され、直近では3月以来の1911.4ドルまで安値をつけています。ただドルも買い進まれ、日銀の金融緩和政策維持により昨年11月以来の1ドル144.61円まで「円安」が進んでいます。円建てのOSE金標準先物6月限は夜間立会いで8825円(20:08、20:36)で下値は限定的となり円安が下支えとなっています。ドル高となればNY金が下げ、ドル安となればNY金が上がり国内円建て価格は高安が相殺されながらの推移となりますが、チャート上は買い方の制空圏が維持されています。FRBが重要視するインフレ指標である明日のコアPCEデフレータで高水準が維持された場合には、年内『利下げ』に転換する可能性が低くなり金利を生まない「金」にとってはマイナス要因となるものの、ドル円相場も年末に向けて1ドル160~150円に向かうトレンドが強まる可能性も…。

【白金標準先物 日足】

NY白金7月限は前日比13.2ドル安の915.3ドル。安値は昨年10月以来の900.6ドルまで一時下落しています。対主要通貨でドルが急上昇した局面でドル建ては価格は安値をつけています。あくまで需給よりもドル高が重しとなっている模様。白金の最大消費国は中国で世界需要の約30%を占めています。その中国上海で「上海プラチナウィーク2023」が今、開催されています。中国では自動車排ガス規制が厳しくなり特に大型車生産が約26%増える見通し。工業需要増加も見込まれており、需給の他、水素エネルギーの推進も広められているとみられます。OSE白金標準先物6月限は4140円(22:40)まで急落場面もありましたが、今朝日中立会い寄付きは4184円(8:45)でスタートとしており値を回復。明日で四半期末、半期末を終えポジション整理に絡む動きも収束してくるものとみられます。


 

 

 

 

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2023年6月28日水曜日

金 円安1ドル150円へ向かうか?

おはようございます。

米株式は良好な米経済指標を好感し反発。NYダウが前日比212.03ドル高の33926.74ドル、ナスダックが前日比219.895ポイント高の13555.672、S&P500は前日比49.59ポイント高の4378.41。中国では李強首相が「第2四半期の経済成長は第1四半期を上回る見通し」と述べアジア時間帯で株式が反発し買い優勢の展開となっています。ただECBラガルド総裁が利上げ長期化について言及したことで世界的な金融引き締めへの警戒も強く、ユーロは対ドルで上昇。金融政策方針の違いから「円」はさらにドルに対しても売られ1ドル144円台へと円安ドル高が進んでいます。

【金標準先物 日足】

NY金8月限は前日比10.0ドル安の1923.8ドル。ドル円相場の『円安ドル高』が下支えし国内は前日比約30円安での推移。本日発会の2024年6月限は8852円で始まっています。堅調な米経済指標で米長期金利が上昇、ドル高が強まり金利を生まないドル建ての「金」は軟調となります。ただインフレ警戒が強い欧州のユーロが金利先高観が強く、ドルは対ユーロでは下落しています。ユーロ>ドル>円の構図でドル建て価格の「金」の下値は限られる可能性があり、円建てのOSE金標準先物は下値が浅くなり円安が価格を押し上げる基調となりそう。

【白金標準先物 日足】

先週の急落から2営業日反転しましたが、本日は再び反落しています。昨日までの先限4月限は前日比38円安の4204円と安値圏での推移。昨日人民元がやや高めにされたため人民元高・中国株高の動きがみられましたが、相場としては月内に下値確認が必要か…?今朝方は豪CPIが予想以上に低下していたことを受けて豪ドル安の動き。人民元もそろって安くなっています。6月四半期末、半期末のポジション調整の側面もあるか?

 

 

 

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2023年6月27日火曜日

金 6月限納会を迎えて

 おはようございます。

週明けの米株式市場は週末に続き続落。引き続き世界的に各国中央銀行の金融引き締め姿勢が続く中で米国でもFRBが年内2回の利上げを想定しており、利上げ長期化に対する警戒で株価の上値が抑えられている様子。昨晩のNYダウは前日比12.72ドル安の33714.71ドル、ナスダックは前日比156.739ポイント安の13335.777、S&P500は前日比19.51ポイント安の4328.82。米長期金利は2年物は4.746%と高水準を維持する一方、10年物は3.727%は景気減速が警戒され安全資産として買われている一面があります。長短金利差の逆イールドが拡大しており景気の先行き不透明感は再び強まっているようです。ドル円相場は143円台で推移。神田財務官、松野官房長官、鈴木財務相からは為替変動に対する警戒の発言がありますが、具体的な介入については振れられず。26日からECBフォーラムが開催されており、各国の金融政策方針について発言があるかどうか注目されています。

【金標準先物 日足】

<OSE投資部門別建玉内容 金>
金標準先物NY金8月限は前日比4.2ドル高の1933.8ドルと小高い値動きに。ロシア民間軍事会社ワグネルの創始者プリゴジン氏が武装反乱をおこしたことでロシア国内のプーチン大統領の求心力に翳りが見え始めているとの指摘が多く出始めています。「金」は地政学リスクから安全資産需要が高まり小幅続伸となっており、またドル円も143円台を維持する円安水準のため、国内円建て価格OSE金標準先物4月限も8800円台後半で高止まりしています。本日、当限6月限が納会となり、明日朝の日中立会い開始から新甫2024年6月限が発会します。国内では小幅続伸ながらも8800円台では買い方の制空権内にあり、最高値を上抜こうとする流れが続いていると考えます。

 

【白金標準先物 日足】

<OSE投資部門別建玉内容 白金>

NY白金7月限は6営業日ぶりに下げ止まり、前日比4.9ドル高の928.6ドルと小反発。ロシアプーチン政権の弱体化はユーロ経済への資本流入が想定されるなどでプラスに作用した様子。また昨日お伝えしたように7月から中国の排ガス規制が強化されることとなり、逼迫している需給が再び注目されてくる可能性が出てきたことも買い戻された要因とみられます。国内OSE白金標準先物は6営業日ぶりに反発した昨日に続き小幅に続伸し10:49現在、前日比18円高の4239円で推移。OSE投資部門別取組内容でみると今月の下落で一般個人玉買いと法人玉売りがそれぞれ拡大。法人玉は裁定取引が絡む玉とみられますが、これまでも相場の陰の極でMAX値となっている傾向が確認できます。現在のポジション枚数から底値圏と考えています。明日以降、先限に新しい限月が生まれるため現在のポジションの買戻しがはいりやすい可能性があり、今回のロシアでの混乱や中国における排ガス規制強化がきっかけとなるか?

 

 

 

 

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