2010年8月31日火曜日

ユーロってバブってたの?

 ユーロがバブっていたかどうかを知るためのツールとして購買力平価がある。これは各国の換算物価が互いに等しくなるような為替レートのこと。同じモノやサービスは各国で同じ値段であるべきで、それをもとに為替レートは動くという考え方。例えば、ある商品が日本では200円、アメリカでは2ドルで買えるとすると、1ドル=100円が購買力平価だということになる。

例えば、ユーロではないがイギリスの場合、地下鉄の初乗り料金が4ポンド。チャートを見れば分かるように、リーマンショック前では1ポンド=200円以上。初乗りが800円以上だったことが分かる。日本では160円。だとすると、1ポンド=100円以下でも普通の生活観からするとおかしくない。



 パリのバスの初乗りが4ユーロ。チャートのようにリーマンショック前、1ユーロ=160円以上。日本円にして初乗りが600円以上だったことが分かる。日本では通常160円。

 単純に考えれば、ポンドもユーロも円に対して4分の1でよいということになる。そうなると

・1ポンド=50円

・1ユーロ=40円

でもおかしくないということ。今のところ考えられないが、ギリシャがデフォルトしポルトガル・スペインと広がれば、1ユーロ=90円や80円があっても不思議ではない。ドイツやフランスのユーロ離脱の可能性もないとは言えない。ユーロがユーロとして存在できているのは、ドイツの経済力とフランスの外交力。


 欧州にはまだまだ金融機関が抱えた不良債権が処理されないまま山のように残っている。アメリカと同じように住宅バブルに踊り、ヤバイ住宅ローン担保証券を白日の下にしていない。

カンブリア宮殿

 昨日のカンブリア宮殿は、先月も出演したソフトバンク社長、孫正義。前回までの放送で入り切らなかった未公開トークに加え、後継者育成プロジェクト、新たな世界戦略など、孫正義の未来戦略を描いていた。

 番組の中で彼が語っていたのは、夢を持つことの大切さであった。彼自身、大きな夢抱き続けてきて叶えてきた。そして更なる夢を抱き、新たな世界戦略を目指している。世の中、「どうせ」や「現実的に考えて」みたいな言葉ばかりが聞こえてくる。経営者にあんな笑顔で、夢の大切さや将来のビジョンを語られれば、社員も「今は辛い時だけど頑張ろう」となるんだろうなと。この番組をみても「どうせ勝ち組の言葉」・「精神論で乗り切れるほど世の中甘くない」と考えるか「よし、頑張るぞっ」と思うかが、この世界的な大不況を生き残るか生き残れないかの別れに道?

 日本の技術力は世界一。中国にあって日本にないものとは?活力・やる気・元気。今の中国は日本の高度成長期。先進国のマネをし、ないものを手に入れる時代。日本は、中国のようにないものを手に入れる時代は終わり、新たなサービス・新たな商品・新たなマーケットを創造する時代にある。



           創造性を養うための本としてお勧めするのが【思考の整理学】。以前、当ブログでもご紹介したが、再度アップしておきます。本のカバーには、東大生・京大生が一番読んだ本と書いてあったので読んでみたところ、意外とためになりました。

 内容は、ネット社会になり、知識の再生や記憶は、たやすくなってきたと。「知識の整理」はパソコンに任せればよいと。 しかし、「創造的アイデアの整理」は、ネットでは置き換えることができないと。 そして整理だけでなく、「どうやって創造性を高めるのか」「どうやって実現化していくか」というところまでも触れています。 是非、読んでみてください。

よくある質問や問い合わせ

 よくある質問や問い合わせは、①金(GOLD)は過去の最高値が1980年の875ドルなのだか

ら、今の1000ドル以上の価格はバブルなのでは?というもの。

 私はこの質問に対して、いつもこのように答えます。「金(GOLD)がバブッてるのではなく、お金

(紙幣)がバブッているんです」と。

 次に、②金はインフレヘッジで買うものならば、今のような物が売れない時代はインフレよりもデフレ

リスクを考えるべきなのでは?というもの。

 この質問に対しては、物が売れなく在庫が増えれば、企業は物を作るのをやめる。しかし、リーマ

ンショック後、オバマは総額7872億ドル(約75兆円)の景気対策をやったが、今年4月に止めたとた

ん景気が弱くなってしまった。先週末の当ブログで指摘したとおり、アメリカGDP推移をみれば一目

瞭然。要するに、今後もお金を刷り続けなければ余命幾ばくもない状態。生命維持装置である輪転

機の電源をOFFにすることはできない。となると、物が売れないことでのデフレリスクを考えるより、

お金がジャブジャブになり、相対的に物の価値が上がるインフレリスクを心配すべきなのではない

かと答えています。

シカゴコーン

あまり穀物に関しては詳しくないのですが、W師匠に教わりながら勉強中。

ファンドの動向を見ると、6月29日のCFTCの買い越し9828枚から直近の8月24日の357975枚の買い越し増。チャートもファンドの買い越しと共に上昇。ファンドの大当たり状態。

そして、週足チャートを見ると、今年の1月高値を高値・引値共に更新。

天候では、春先までのエルニーニョ(ペルー沖の海水温が高い状態)から一転ラニーニャへ。73年~74年の穀物高騰の年と同じ状況。今年、各地で起きている天候被害が当時も同じようにあった。

9月相場

        9月はアメリカの株式市場で最もパフォーマンスの悪い月だそうです。

理由の1つとして、投資信託の決算月。

2つ目に、業績の下方修正が最も出やすい月だからだそうです。

31日 入電換算

おはようございます。

米7月個人所得 +0.2%(市場予想 +0.3%)
米7月個人支出 +0.4%(市場予想 +0.3%)

今月のFOMC声明文のとおり、個人消費は拡大している
ようですが、市場にはインパクトのある材料とはならず、
NYダウ10000ドルを辛うじて死守。

金    -13
銀    -0.5
白金   -47
原油   -570
コーン  -450
大豆   -710
コーヒー -160
粗糖   -480
ドル円  84.57
NYダウ 10009.73 -140.92

景気減速懸念が払拭できないまま週明け始まりました。
昨日の日銀の追加金融緩和に対しての評価は織り込み
済みで、15年ぶりの円高が示現してから20日ほど経過
してからの後手の対応という見方が強いようです。
日銀が追加金融緩和をしても今度は9/23に予定されて
いる米FOMCで追加金融緩和策が出されるかが焦点に
なってきます。追加をしないとしても低金利長期化が
見込まれています。それほどまでに景気は厳しいのかと
悲観的となるか、回復の土台をつくりだすのか、
引き続き各国経済指標の動向に注目です。

今日は日本時間での大きな反発はなさそう、逆張りの
展開でしょうか。

今日もよろしくお願いします。