金 原油高インフレ警戒強まる

本日は大寒で季節の節目。今朝はこの冬一番の寒さでした。

昨晩19日の米株式市場は大幅下落。米大手企業の決算は好決算で堅調スタートでしたが、原油価格の上昇でインフレ高止まりの懸念が強まり景気循環株を中心に売りが膨らみ値を崩しています。NYダウは前日比339.82ドル安の35028.65ドルで4営業日続落。NYダウは年初1/4に終値での史上最高値36799.65ドルをつけましたが、それから4.8％の下げとなっています。またナスダックは前日比166.642ﾎﾟｲﾝﾄ安の14340.255で2営業日の続落。ナスダックは昨年11/19に終値の史上最高値16057.437をつけ、最高値からは昨日終値で10.6％の下落となり調整局面入りと言われる10％超えの下げとなりました。S＆P500は前日比44.35ﾎﾟｲﾝﾄ安の4532.76で2営業日続落。S＆P500は年明けて初日1/3に終値で史上最高値4796.56をつけ、それから5.4％の下落幅。11月中旬はオミクロン感染が囁かれ出した時期でしたが、利上げ観測が強まりだしたこともあり、利上げ局面でのハイテク株の弱さが表れています。来週26日の1月FOMCも控えバイデン大統領は金融緩和の調整をすることが適切と発言し、また3月における利上げは0.25％ではなく0.50％もといった意見も出始めており利上げが警戒される中で、ロシアがベラルーシと軍事演習の準備に入るなどロシア・ウクライナ間の地政学リスクも懸念材料として取り上げられている始末…。欧州に石油を供給するロシアに対する不安要因が原油高騰の要因にもなっています。

【 金標準先物　日足】

大阪取引所金標準先物先限12月限は今朝日中立ち合いスタートは6746円（前日比93円高）。日中はここまで午前中、日経平均株価が下げるなどして約40銭（114.40から114.00）の円高場面もありましたがドル建て価格も時間外で堅調となっており高い水準を維持しています。地政学リスクによる原油価格の高騰がインフレへの警戒心を強め株式市場に悪影響を与えている一方で「金」にはインフレヘッジをはじめリスク回避への資金流入が起きている可能性もありそうです。NY金は昨年11月以来に1830ドルの上値抑制の壁を上抜けストップロスの買戻しとみられる動きから1840ドル台まで上昇。株価の急落場面では換金売りの警戒が強まることも少なくありませんが、今回はそのような動きはみられず。3月FOMCでの利上げを織り込みつつもインフレ懸念の高まりが金価格を押し上げているようです。大阪取引所金標準先物では直近の終値ベース高値は6762円（1/5）ですが、これを超える終値で終えると新値足は陽線の10本目がたち勢いが強まる可能性も出てきました。

【白金標準先物　日足】

株価下落の影響を受けずNY白金中心限月4月限は48.9ドル高の1028.4ドルと昨年11月22日以来の水準に上昇。年初1/5につけた3610円が終値ベースの高値でしたが昨日日中終値3570円からは大きく窓を空けたかたちで本日の日中取引が始まっています。先週まで2週連続で大阪取引所投資部門別建玉内容で法人玉の売りポジションは縮小を始めてきたようですが、買戻し余力はまだ十分残っている様子。このまま行くと新値足陽線が4本目が立つこととなり相場としてはまだ初期段階と言えます。

 

 

 

 

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