商品先物取引　「切り札をさがせ」: 「金」　陰の極を探る

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おはようございます。

ドル高の動きが強まりドル建てのコモディティー価格全体が調整入りの流れになってきました。昨日の米ADP全国雇用者数は予想の19万人増を大きく上回り前月比29万8000人増。雇用の伸びが確認されたことで一段と利上げ観測は強まり、ドルは対外通貨に対し再び買われてきています。

米株式は3日続落。NYダウは前日比69.03ドル安の20855.73ドル。原油価格の大幅下落でエネルギー関連株が売られ、ADP全国雇用者数の増加で来週FOMCでの利上げがほぼ確実との見方が強まり、年3回の利上げペースが場合によっては年4回に引き上げられるのではとの憶測から高値警戒感が高まっています。米長期金利は債券売りが先行され上昇。米10年国債利回りは2.56％。年初来の高水準となってきており昨年12月の2.64％に迫っています。

【NY金　日足】

3/8のSPDR金ETF残高は変わらずの横ばい、取組高も減少傾向。利上げ観測により米長期金利が年初来の高水準。昨年からの上昇の1/3押しが1,218ドル、1/2押しは1,194ドルです。利上げが確実視されているムードからFOMCで利上げが実施されれば「織り込み済み」となる可能性は高いと考えます。当初の想定どおり今週が一旦の陰の極ではないかと睨みます。予想レンジは1,240～1,200ドル。

【東京金　日足】

3/8取組高は75,759枚で前日比+284枚。1月末からの上昇の1/2押し4,448円を割り込み、昨晩安値4,421円で62.8％の下げとなっています。チャート上ではもう一日下げたとしても4,400円までは割り込めないと考えます。流れに逆らいますが一旦買いで見てみたいところ。予想レンジは4,470～4,405円。

【東京白金　日足】

「金」は逆張りで買えても「白金」は逆らえず。ご覧のとおりチャートは明らかに悪化しておりトレーディング中心の銘柄はここぞとばかりに荒れてしまいます。相体力指数からしても50％を完全に割り込み売り相場に転換しています。どこで止まるかはわかりません。予想レンジは3,570～3,450円。

【東京ドバイ原油　日足】

米エネルギー情報局（EIA）発表の米週間原油在庫も昨日のAPI発表に続き大幅増加。前週比820万バレル増加の5億2840万バレル。利上げ観測の高まりで株価に高値警戒感が強まったことも投機筋の手じまいを誘ったのではないかと推察されます。持ち合いを下放れた以上は当面下げに。予想レンジは38,200～36,500円。

【東京ゴム　日足】

昨日発表された中国貿易収支は3年ぶりの赤字。ドル高元安の動きが加速しています。取組高が減少しており、反発の力もなし・・・。

【東京とうもろこし　日足】

今晩のUSDA需給報告を控えて小動き。
鳥インフルエンザ、エタノール需要の低下、南米生産高の上方修正観測が弱材料。

米国コーン期末在庫見通し　事前予想

　　　　　　　予想平均　　　予想レンジ　　前月見通し　前年実績　
　2016/17　　　23.20　　　22.45～24.40　　　　23.20　　　　17.37　

世界コーン期末在庫見通し　事前予想

　　　　　　　予想平均   　　予想レンジ　　前月見通し　前年度実績　
　2016/17　　　2.186　　　　2.170～2.231　　　2.176　　　　　2.104

南米コーン生産高見通し　事前予想

　　　　　　　予想平均　　予想レンジ　前月見通し　前年度実績
　　ブラジル　　 8760 　　　　8600～9150　　　8650　　　　　　 6700
　アルゼンチン　3660 　　　3600～3700　　　3650　　　　　　　2900

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