2010年8月30日月曜日

忘れないように

 最近、ギリシャ危機なんて言葉を聞かなくなったが、解決したわけではないので忘れないように。

今年の5月に、ギリシャがユーロ加盟国とIMFから向こう3年間で1100億ユーロ(約14兆円)の融

資を受ける支援策がまとまり、デフォルトの危機は当面免れた。

 この決定で明らかになったことは、ユーロ諸国が域内の問題を自力で解決できないことがはっき

りした。今後、ギリシャは巨額の財政赤字をなくすため、大規模な公務員給与のカットや増税をしな

ければならない。ニュースにもあるが、それによりデモや暴動が起きているのである。そして、援助

をしている国からの不満が起こるでしょう。「なぜ、ギリシャを助けるために自国の税金を使うん

だ。それなら、自国民のために使え」と。ユーロ圏で余裕のある国なんてどこにもない。そして、懐

事情はどこも同じなのに年金受給開始年齢60歳以上の国が、年金受給開始年齢50代のギリシャ

に支援?支援する方の国民が本当に許し続けるの?

 以前から当方でも指摘し続けている通り、ユーロ圏の一番の問題はギリシャがとんでもなく悪いか

らといって、好きなように舵をとれないところ。

・1997年→韓国

・2002年→アルゼンチン

・2008年→アイスランド

などのデフォルトの危機に陥った国々は、自国通貨を切り下げたり預金封鎖をして国内資金の海

外流失を食い止めたりした。しかし、ギリシャはこのようなことを勝手に出来ない。ユーロという共通の通貨を採用している以上、勝手な金融政策をとれない。ギリシャだけのた

めにマネーをジャブジャブにし続ければ、ドイツやフランスなどがインフレになるリスクが高まって

しまう。ドイツは、1920年代にハイパーインフレとなり大混乱に。この危機を打開するため、ヒトラ

ーが台頭し強いドイツを目指し第二次世界大戦へ。

 歴史からも分かるように、ユーロ圏はインフレを過度に怖がる。となれば、ギリシャだけのための

政策はとらない。当方の予想では、ギリシャのユーロ離脱かデフォルトしかないと考えています。こ

のままダラダラと大規模な支援を続ければ、ポルトガルやスペインも「我々にも支援をお願い」と甘

えてくるに違いない。

 想像してみてください。韓国や中国が財政赤字で大変だとして、公務員の給料も大して下げず

に、しかも多少下げられたことに腹を立て暴れている国民。また、韓国や中国の年金受給開始年

齢が50歳(あくまでも仮定)にもかかわらず、こんな不景気な中で日本の税金を使うとなれば、他

国に支援する余裕があるなら、日本のためにお金を使えってなりますよね。予言なんてだいそれた

話ではなく、人間の心理として考えれば普通のこと。

 あなたなら、細木数子のように「与えなさい」といえますか?

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