2020年11月6日金曜日

金 バイデントレードが持ち上げる

選挙戦は集計を終えていない州を見てもバイデン氏のほぼ勝利の見方が強まっています。また上院議員の改選では共和党が一歩リードしており、米議会は「ねじれ」となる見通し。株式市場は「ねじれ」になることで民主党の大型財政出動は減額されるものの、現在のトランプ減税は上院共和党の反対により維持されるだろうとの『いいとこ取り』とみられる受け止め方で好感して4連騰。NYダウは前日比542.52ドル高の28390.18ドル。ナスダックも300.15ポイント高の11890.93で最高値12074.07(9/2)に迫る勢いで過去2番目の高値11965.54(10/12)直前まで上伸。 また為替はトランプ政権の対外強硬路線が方針変更されるとの見方からドル安が進みドルインデックスが低下しドル円も今年3月以来の104円割れ。米FOMCでは金融政策は現状維持でFRBが自ら先駆ける動きはありませんでした。


【NY金 日足】

市場はバイデン勝利を織り込み始め株式・為替市場ではバイデントレードが加速。NY金中心限12月限セツルメントは前日比50.6ドル高の1946.8ドル(3:30)。アジア時間明けに安値1902.2ドル(5日8:00)をつけそのままアジア時間から欧州、NY時間まで上伸し高値1954.3ドル(1:19)まで9/21以来に1950ドルを回復しました。ドル安の動きを背景として株式市場同様に大統領選前にポジションを縮小した投機筋が再び買い直した動きとみられます。チャート上はやや上抜け気味の動きで一目均衡表の雲抜けトライの動き。このまま株式市場でもナスダックが最高値を更新して勢いをつけると2000ドルを目指す動きになる可能性もありますが、株式の楽観ムードが果たして続くか?今晩は米雇用統計が控えますがADP雇用者数では労働環境の回復には依然鈍化傾向がみられており、市場がどのような反応をするのか?バイデントレードはやや行き過ぎかと判断しています。


【金標準先物 日足】

NYのドル建て価格ではやや上抜けた感があるものの円建てでは今年コロナショックによる3月以来の円高104円割れで上値は限定されています。レポートでも指摘してきた週足での転換線6481円基準線6431円のレンジを放れないと円建ては方向感が出にくい状況と考えています。円建てではまだ8~10月の6500円以上の買い因果玉が上値を重くしているとみられバイデントレードだけではファンダメンタルズでは新鮮味に欠ける印象。6450~6500円が上値抵抗帯として圧し掛かっているような印象を持ちます。バイデントレードで6500円を試す動きがあっても抜けなければ反落は警戒。

 

 

 

 

 

 

 

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