2021年6月16日水曜日

金 FOMC前夜

 おはようございます。

昨晩発表された米5月卸売物価指数(PPI)は前年同月比+6.6%と伸び率が前月に続いて過去最大を更新しました。市場ではインフレへの警戒がやや強まり米長期金利はわずかに上昇。同時に発表された米5月小売売上高は市場予想を下回りましたが、支出先が経済正常化に伴ってモノからサービスへとシフトしていることが明らかとなっていて好材料と市場は捉えているようです。NYダウは2日続落し前日比94.42ドル安の34299.33ドル。米FOMCを控えた利益確定売りにが広がっている動き。前日に過去最高値を更新したナスダック、S&Pも反落。ナスダックは前日比101.28ポイント安の14072.86。S&P500株価指数は前日比8.56ポイント安の4246.59。また原油価格が上昇してきており昨晩のWTI原油は2018年10月以来2年8か月ぶりに72ドル台まで達しています。米国内での経済再開から需要増大が見込まれています。


【金標準先物 日足】

今晩(明日朝3:00)に米FOMC声明発表。2023年末まで金融緩和継続としている方針を変更するかどうか注目されています。雇用・物価の回復からテーパリングを2022年から始め2023年から利上げに向かうとする見方が市場のコンセンサスになってきており現時点前倒しは織り込まれているとみています。ただパウエル議長をはじめFRBとしての姿勢はこれまでも変わらず「物価上昇は一時的」として、失業保険の追加支援金の期限が切れる9月以降に労働参加率に回復がみられるかどうか?これを確認するまでは現状の方針を継続させると思われます。4-6月期の四半期で考えると6月に入ってからの下落はリバランス調整と言えるかもしれません。週末のG7を前後してIMFの金売却への提案が材料になっているとも言われていますが、米国が反対する可能性は高いとみられ、FOMC前の下げ場面は買い場提供と考えます。

 

【白金標準先物 日足】

米EU首脳会議で2004年から争っていた米ボーイング、欧エアバスへの補助金を巡り互いにかけあってきた報復関税を今後5年間停止し紛争解決に向かうことが合意されました。中国の台頭を互いに脅威と捉えており、トランプ政権で駐留経費を要求していたNATOについてもバイデン大統領は加盟国の防衛を確約。今後、欧州諸国との連携を再び強める流れとなりそうです。中国に依存しないサプライチェーンの構築を目指すことから、これまで混乱していた物流が回復されることは産業界にとってはプラス要因になるとみられます。再度4100円台を維持してくると4144円に位置する中心線突破が期待されます。FOMC後のドルの動きを確認して上昇か?


 

 

 

 

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