NYダウが年初来高値まで上昇。前日のFOMCでは2023年末まで2回利上げするシナリオが示されましたが、市場の見方は懐疑的。昨日発表の米5月小売売上高では個人消費の底堅さ、新規失業保険申請件数でも労働市場の緩和が示されており、利上げ長期化に対する懸念は和らいでいます。また中国政府の景気浮揚策への期待も強まり、株式市場には楽観ムードが広がっています。 NYダウは前日比428.73ドル高の34408.06ドルと年初来高値を更新。ナスダックは前日比156.343ポイント高の13782.820、S&P500は前日比53.25ポイント高の4425.84と6営業日続伸。なお、欧州中央銀行(ECB)は理事会で8会合連続での利上げを決定し、対ドルでユーロが上昇、ユーロドルは1.0911まで上伸し5/12以来の水準をつけています。
16日本日日銀金融政策決定会合がおこなわれ、日銀は現状維持。発表後は円安ドル高が進み140.60円台での推移。
【金標準先物 日足】
NY金8月限は前日比1.8ドル高の1970.7ドル。ユーロ高ドル安の影響でドル建て金価格は下支えられた様子。OSE金標準先物4月限は8800円台を回復し今朝日中立ち合いがスタート。日銀金融政策決定会合で日銀が金融政策の現状維持が決定されると円安が加速し140.70円台に進むと国内円建て価格は押し上げられ8823円(14:10)近辺で推移しています。最高値は瞬間で8870円(5/8)ですが、終値ベースでの高値は8819円(5/10)。6/2にも同じように高値更新の可能性がありましたが終値では失速し8816円(6/2)の終値で高値更新はなりませんでしたが、本日も再び高値更新の可能性が出てきています。本日日本時間の午前中、米下院議会では2024年会計年度の歳出目標を1兆4700億ドルで可決。しかし米債務上限を巡る交渉で米バイデン大統領とマッカーシー下院議長で合意していた歳出目標は1兆5900億ドルだったことで、再び民主党と共和党での争いがみられます。政府機関閉鎖のリスクが高まる可能性も指摘されます。【白金標準先物 日足】
NY白金7月限は前日比11.9ドル高の991.9ドル。965.5ドルで下ヒゲを引き反発し国内OSE白金標準先物4月限も4400円台を回復してきています。昨晩のNY市場の反発はドルインデックス低下による部分が大きいとみられますが、昨晩WSJ紙から中国政府の景気浮揚策についての報道があり、期待が高まったとみられます。中国政府は1兆元の特別国債を発行し、低迷する国内経済の回復に向け、巨額のインフラ投資や投資目的での住宅購入を促す規制緩和などの大型政策を計画していると伝えられています。中国の景況感悪化、ユーロ圏の経済低迷が上値抑制要因だっただけに、景気刺激策は白金市場を大きく刺激します。
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