週末の米株式は一部の企業決算が好感され安値拾いの買いなども入り大きく反発しましたが、国内祝日の連休中の週明けの米株式はIT大手アップルの人員削減などの報道から反落しました。来週の米7月FOMC(7/26-27)での利上げ観測は一時100bpの引き上げ観測は後退したものの、利上げが消費を冷え込ませ景気を冷え込ませることを当局が容認している姿勢に警戒を強めています。
【金標準先物 日足】
<CFTC建玉明細 NY金>週末発表されたCFTC建玉明細(7/12時点)では投機筋のポジションはロング251,126枚(前週比-16,680枚)、ショート133,005枚(同+10,859枚)で差引きネット118,121枚の買い越しに3週連続の縮小となっています。ただこの3週間で総取組高は約5万枚増加。売買では中心限月が8月限から12月限に出来高が移っていることから一時的な取組増の可能性もありますが、ここまでの買い越し縮小は2019年5/28以来となります。2018年は英EU離脱やイタリア財政問題などの欧州政治リスクに加え、米国の利上げなどでユーロが対ドル、対円で売られた要因となった経緯がありますが、現在もロシアからのガス供給停止による欧州の景気後退リスク、米国の急速な利上げ観測と似たような環境。ただスタグフレーションが懸念されているように、物価上昇リスクが懸念されているのは2018年と2022年の違い。今週のECB理事会(21日)での利上げ幅が注目。【白金標準先物 日足】
<CFTC建玉明細 NY白金>週末発表されたCFTC建玉明細(7/12時点)では投機筋のポジションはロング32,580枚(前週比+660枚)、ショート38,491枚(同+3,837枚)で差引きネットで5,911枚と3週連続売り越し拡大となっています。白金もユーロ安に伴った投機売りが増えていることが予想されます。2016~2019年はリーマンショック後の金融緩和政策から金融政策を転換し、米国が計9回利上げをおこなった期間です。相対的にユーロが売られ米ドルが買われた期間でもあり、白金はユーロ安に伴って売り込まれました。現在のNY取組高もほぼ同水準の取組状況で売り込み型になっています。問題は買い戻されるまでいつまで続くのか?8月は米議会が一旦休会となり今月FOMCから9月FOMCまで約2か月間、日が空きます。買戻しのタイミングとなるかどうか…?
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