おはようございます。
12日晩の米8月消費者物価指数(CPI)が市場予想の前年比+8.1%を上回り前年比+8.3%と発表され、前月発表からはインフレ鈍化の兆候が見られたものの、インフレ抑制を最優先するFRBの姿勢は変わらず金融引き締め姿勢がより強まるとの警戒感から前日は米株価は急落し米ドル金利は大きく上昇し、昨日、日経平均株価も大きく値下がりしました。ドル高円安によって日本国内の輸入物価は大きく上昇することが懸念されており、政府・当局に対しての円安対応について議論されつつある中で当局者から相次いで円安をけん制する発言が続いています。昨日には日銀がレートチェックを行ったとの報道から円買い介入への警戒が強まり1ドル144円台から日中は終始円高ドル安の流れ。NY勢の参入後もこの流れが続き142.54円(14日23:47)まで円高が進みました。
【金標準先物 日足】
昨晩発表された米8月卸売物価指数(PPI)は前日の米8月消費者物価指数(CPI)ほど市場予想を上回るものではありませんでしたが、前年比+8.7%(市場予想+8.8%)とインフレの高止まりが示され利上げ観測の強まりからNYドル建て価格は下押し圧力が強まりました。NY金中心限月12月限は前日比8.3ドル安の1709.1ドル。国内円建て価格は円売り介入への警戒による円高ドル安も重なり前日比60~70円安の値動きとなっています。今月に入り安値7575円(9/2)から高値7937円(9/8)まで最大362円/g上昇、それから本日現段階の安値7757円(10:18)までで180円/gの値下がりとなり約1/2の下げとなっています。6営業日上昇で6営業日目となる今日で下げも対等日柄。日本での円安に対する介入警戒がドル高円安にブレーキをかけていますが、米国がこれに対して協調するのか?と考えると可能性は低いと言われます。米国もドル高が国内のインフレを抑えることにもなるからです。FEDウォッチでは9/21FOMCでの金利予測が50bpか75bpではなく、75bp(76%)か100bp(24%)となっています。FEDの予想は概ね9月75bp、11月75bp、12月50bp、2023年2月横這いといった見通しになっています。ハイペースなドル金利上昇で実質金利も上昇となりドル建て金価格は上値が抑えられやすい環境ですが、一方でドル円もこのままドル高円安を抑え込むことも至難と言えます。海外勢が警戒する日本の金融政策変更はあるのか?米9月FOMC翌日の9/22が日銀金融政策決定会合の政策発表となります。【白金標準先物 日足】
前日の米株価大幅下落で一旦値下がりをみせたNY白金中心限月10月限でしたが昨晩は前日比21.7ドル高の905.4ドルと再び900ドル台を回復しています。国内での円高ドル安の下押し圧力をドル建て価格の上昇が補っている状況。4000円手前で足踏み状態ですが、現物逼迫の状態が続き逆ザヤ形成が続いているため下げにくくなっているのかもしれません。
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