2022年3月2日水曜日

金 ロシア制裁による信用収縮の恐れ

 おはようございます。

ウクライナ情勢はさらに悪化。ロシア軍はウクライナ北東部の第二の都市ハリコフに集中的に砲撃をおこない、さらに首都キエフのテレビ塔を破壊しました。ウクライナのゼレンスキー大統領はEU加盟入りを申請し異例の対応を見せていますが、通常加盟には10年以上のプロセスがかかるものであり、ロシア側に対してのけん制という以外は効力がないような気もします。市場では金融政策に対する見方に変化が見えており、今月16日に政策金利を発表する3月米FOMCにおいては、0.25%の利上げにとどまるか、あるいは利上げが先送りになるといった指摘も出てきています。欧州の銀行では対ロシアの投融資も少なくなく、一部の銀行ではクレジットクランチ(信用収縮)の懸念が出てきており銀行株などが売られています。米銀行でも一部は関連しているとみられ、この状況下で金融引き締めを強めることができるのか?といった観測になりつつあります。とはいえ、原油価格は再び100ドルを超えてきており、先進国で6000万バレル(米国3000万バレル)の石油備蓄放出を決定しましたが、ロシアから滞る分を補うには不十分と言われており、今後のインフレ率高止まりは喫緊の課題。本日はこのあと、日本時間11:00より米バイデン大統領の一般教書演説がおこなわれます。対ロシアに対する姿勢、インフレへの対応などについての言及が注目されます。低下しつつある支持率の回復を図ることができるのか?また今晩には米パウエルFRB議長の議会証言も控えます。昨晩の米株式は投資家のリスク回避の姿勢が再び強まり大幅に続落。NYダウは597.65ドル安の33294.95ドル、ナスダックは前日比218.940ポイント安の13532.459、S&P500は前日比67.68ポイント安の4306.26。米長期金利もリスク回避の債券買いが進み、米2年債利回りは1.333%、10年債利回りは1.716%に低下しています。

 

【金標準先物 日足】

NY金4月限はウクライナ情勢の悪化から再び安全資産への逃避買いが強まり大幅に上昇。前日比43.1ドル高の1943.8ドルとなり、終値ベースの高値だった1926.3ドル(2/24)を上抜き終値での高値を更新しています。有事の金と言われはしますが、今週の金価格についてはドンパチ騒ぎでの動きではなく、週末に決定された対ロシアのSWIFT制裁によって欧米金融機関での『信用収縮』の懸念も強まっていることが理由にもなっているようです。米実質金利(米10年インフレ連動債)は28日にマイナス0.79%に急低下。SPDR金FTFでも1042.38トン(3/1)と前日比で13.36トンの増加。米長期金利も急速に低下しており、SWIFT制裁決定後、明らかに金融政策についての潮流が変化しているようにみられます。インフレも高止まりの中、金融引き締めも積極的に実施できない状況となると益々「金」への逃避買いが進む可能性が強まるとみられます。

 

【白金標準先物 日足】

「金」の動きと大きく乖離。インフレによる商品高のなか伸びは今ひとつ。単に投機人気がつかないのか…?リスク回避により株価が押し下げられているため、その影響を受けているとしか説明できませんが、以前からの指摘通り、チャート上200日線上に上抜けているため12月から続いている上昇基調は崩れていないと判断しています。じっくり構えていく銘柄なのか?米バイデン大統領の一般教書演説での脱炭素への投資が材料視されるかどうか…。


 

 

 

 

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