2013年9月27日金曜日

FRB正常化への道のり(4)

 最後に、本当の意味での出口について。(3)でもお伝えした通り、本当の出口とは縮小でも停止でもなく、買い取った証券や債権の売却である。そして、大きくなりすぎたバランスシートを縮めて市場にジャブジャブにでてしまったお金を回収すること。そして、金利を正常な状態に戻すことである。

 しかし最近それがどーも難しいのでは??となっている。理由は、


(1) 住宅系の証券であるMBSなどを売却すれば、住宅ローンが高騰してしまう。9月のFOMC前に10年物の米国債(住宅ローンの指標)が一時3%を試したのもそのせいである。緩和縮小なしとなってからは落ちついている。

(2) 売却すると、FRBに巨額の損失が出てFRBが債務超過になってしまう恐れがある。これらの債券は金利が低く価格が高い時に買い取ったものだからである。要するに、とんでもない債券を民間から買い取って、国が持っているだけ。債券がこの世からなくなったわけではなく債券の保管場所が移っただけである。


 昨年の12月あたりからこれは政治的にまずいと議論になっている。バブルで踊った金融関係の人たちを税金で救い、そのツケを国民に強いるということだから。

 そこで、最近言われているのは売却せずに、自然減を待つというもの。自然減とは、債券の償還日を待つということ。全部なくなるのに大体20年~30年掛かるそうです。もし、出口へ向かう道のりができたとしても、FRBのバランスシートは当分の間改善は見られないということ。

金(GOLD)の長期買いのスタンスは、まだまだ息が長そう。あとはタイミング。。


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