SECの幹部は昨晩、議会証言で5月6日の一時ブラッックマンデー以上の下げ幅をみせた株価急落の調査で、噂されていたシティーのトレーダーの誤発注(ミリオンとビリオンの単位間違え)は見つからなかったと報告した。その代わりに、サーキットブレーカーが株価急落の原因ではないかと証言したそうです。
日本の商品取引でも1年前から導入され、ご存知の方も多いと思いますが、なぜ一定以上の変動を起こした場合に、相場の安定化のために発動する措置がかえって下げ幅を増幅させてしまったのか?
米国株式市場には、個別銘柄にサーキットブレーカー制度が採用されているが、実際に5月6日の取引でも発動された銘柄がいくつかあった。例えば、特に下げがきつかったP&G株は、61.91ドルで寄り付いたが、これが午後2時40分すぎ(米国東部時間)に56ドルまで急落した時にサーキットブレーカーを発動した。他にもスリーエム(世界的化学・電気素材メーカー)やアクセンチュア(IBMと並び世界を代表するITサービス企業)といった株も一時取引停止としていた。
また、指数の代表銘柄であるダウ平均指数も10%の相場変動があった場合、サーキットブレーカーが発動するシステムとなっている。
では、なぜこのようなシステムが構築されているのにもかかわらず、急落の原因とされているのかというと、NY証券取引所だけが上のようなシステムを採用していて、他の証券取引所は採用していなかった。統一されたシステムが構築されていなかったのである。
5月6日の取引で起きたことは、NY証券取引所で取引停止となってしまった投資家が、他の取引所や市場『NASDAQ(アメリカ合衆国にある世界最大の新興企業(ベンチャー)向け株式市場)・マーケットメーカーといわれる取引業者・私設の電子証券取引ネットワーク(ECN)』といったような現在進行している他の取引に流れパニック的な売りが殺到したのではとのことです。
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